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7月14日21時23分配信 毎日新聞
毎日新聞が12、13日に実施した全国世論調査(電話)では、議長を務めた福田康夫首相が「総じて順調」と総括した北海道洞爺湖サミットの効果は表れなかった。サミットと並ぶ政権浮揚策と位置づけられる内閣改造に対しても、与党内に暗雲が漂ったという見方が浮上。改造に踏み切るかどうかの首相の判断は、さらに難しくなるとみられる。【西田進一郎、近藤大介】
◇内閣改造待望論に冷や水
「サミットに期待しても内閣支持率は上がらない。一般の人にとっては『関係ない』というのが正直なところではないか。サミットに期待しすぎるのは他に政権浮揚策が見あたらない苦しさだ」
調査結果を受け、政策研究大学院大の飯尾潤教授(政治学)は指摘する。
政府・与党内でサミットと内閣改造が政権浮揚策と位置づけられたのは、過去に外交や人事が内閣支持率の大幅アップにつながった例があるからだ。
小泉純一郎首相が電撃訪朝をした02年9月調査の支持率は24ポイント増の67%を記録。小渕恵三首相が自自連立に踏み切った直後の99年1月は14ポイント増の30%、小泉氏が内閣改造を機に安倍晋三氏を自民党幹事長に抜てきした03年9月は11ポイント増の65%だった。
サミットの国内開催は過去4回。サミット後に倒れた93年の宮沢喜一内閣を除き、79年の大平正芳、86年の中曽根康弘、00年の森喜朗3内閣の支持率は、サミット後もほぼ横ばい。政府・与党が実証されていないサミット効果にすがったのは、他に政権浮揚の材料が見あたらなかったからだろう。
ところが、調査結果はそれを裏切る数字を示した。
首相が議長として指導力を発揮したと思うかという質問には、自民支持層でも「思う」47%と「思わない」43%が拮抗(きっこう)。公明支持層では「思わない」51%が「思う」39%を上回った。サミットを経た首相の評価について「変わらない」との回答は自民支持層、民主支持層、無党派層の82%、85%、87%など大多数に上った。
一方、支持率微増は内閣改造待望論に冷や水を浴びせた。
自民党の古賀誠選対委員長は14日のBS11デジタルの番組で「福田政権がどういう方向に行くのか明らかにしないと次の衆院選を戦えない」と語り、改造で小泉改革からの転換を打ち出すべきだとの考えを改めて強調。しかし、これとは裏腹に党内には消極論が広がった。
党幹部の一人は「改造でも支持率が上がらなければ、『福田降ろし』が顕在化する」と懸念を表明。別の幹部も「入閣できなかった議員が不満分子になるだけ。改造は求心力を失わせる」と語った。
「新しいことをするよりも安定感を見せる方が支持率回復につながる」。飯尾教授も警告している。
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