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1月26日17時24分配信 毎日新聞

古典芸能でなんとなく取っつきにくそうな講談が、人気アニメと合体したら? 根強いファンを持つ「機動戦士ガンダム」を題材にした講談が、若者を中心に支持を集め、新たな境地を開いている。【濱田元子】

 「やおら立ち上がりましたRX−78ガンダム。ルナチタニウム白銀縅(しろがねおどし)の大鎧(よろい)に、白檀(びゃくだん)みがきの籠手脛当(こてすねあ)て……時に宇宙世紀79年は9月の18日、ここに連邦軍初の白兵戦用モビルスーツ、ガンダムは堂々と立ち上がりました」

 上方講談師の旭堂南半球さん(32)が張り扇で講釈台を「バン、バン!」とたたきながら、見てきたようにガンダムの世界をリズミカルに物語る。

 「ガンダム」は79年にテレビアニメとしてスタート。地球の人口が増えすぎ、人類が宇宙のスペースコロニーへ移住している、という設定だ。地球から最も遠いコロニーがジオン公国と名乗り、人型機動兵器・モビルスーツを使って、地球連邦に独立戦争を挑む。その中で主人公のアムロやシャアらの人間模様を描く。

 一方、「天下のご記録読み」とも言われる講談。庶民の娯楽として、明治・大正期に隆盛を迎えたが、次第に衰退して、講談師の数も減った。今では東西合わせて60人余りという。

 00年に入門した南半球さんは、06年にガンダム講談を始めた。「古典をやりながら、お年寄りでも『太閤記』などに興味を失っていることに気づいた。ガンダムには作者の哲学、死生観が入っていて、運命の残酷さなど、まさに講談の世界にぴったり。しかも一定の世代に浸透している」と考え、挑戦した。

 高座はガンダムファンらの間で評判を呼び、07年には東京へ進出。08年9月からは、「ファーストガンダム」といわれるアニメ版の全講談化に取り組んでいる。

 「『歴史上の名場面を一番かっこいい形で聴きたい』という願いに応えたのが、講談の原初的な姿だったと思う。ガンダム講談でも、『こいつ動くぞ』とか『謀ったなシャア』とか、名ゼリフを必ず入れて、かっこよさを前面に押し出してやっています」

 もちろん、伝統的な「修羅場読み」も、ガンダム講談の聴きどころ。戦いの勇ましい場面を歯切れのいい畳み込むような口調で語る手法だ。さらに、アニメでは敗者となるジオン公国の立場から“歴史”を語る仕立てになっている。「判官びいきは古典講談と同じ」と南半球さん。

 ガンダム講談を聴き、古典に興味を持つ人も増えているという。今のところ大阪と東京でしか披露していないが、「他の場所でもやりたい」と意気込む。

 今後の予定は、東京・阿佐ケ谷ロフトA(03・5929・3445)で28日「第6昼 サイド6の章」。大阪・ワッハ上方内の上方亭(06・6631・0884)で、2月7日「第6夜 サイド6の章」▽3月7日「第7夜 ソロモンの章」。


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