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6月29日17時53分配信 ダウ・ジョーンズ
ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)人気の米ミニブログサイト「ツイッター」の一部ユーザーが有名人になりすましてプロフィールを掲載し、騒動を引き起こしている。企業も競合他社に偽プロフィールを作成されるなど、そうした行為の標的となっている。
ツイッターでプロフィールを作成すると、このソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の愛好者が「つぶやき」と呼ぶショートメッセージをそこから投稿できるようになる。メジャー(国際石油資本)の米エクソンモービル(NYSE:XOM)は、そうしたプロフィールのなかに自社の社名に似たプロフィールが少なくとも2つ無断掲載されているのを発見し、そのうち1つを昨夏廃止させた。エクソンの広報担当者は、数週間前に発見した2つ目のプロフィールについての対策は検討中とした。プロフィールに悪意のあるコンテンツが盛り込まれている様子はないという。
こうした事例は、よく知られた企業名やブランド名をドメイン名として登録し、それを手放す代わりに支払いを要求するといった、インターネット初期の「サイバースクワッティング(ドメイン占拠)」をほうふつとさせる。
AMR(NYSE:AMR)傘下のアメリカン航空は4月に、偽プロフィール対策として「当社に関係する見込みのあるすべてのユーザー名をツイッターに登録した」と、広報担当者は述べた。その背景には、航空関係者が昨夏「アメリカンエアー」という名前の偽プロフィールを発見し、それを4週間後に廃止した経緯がある。
エレベーション・フランチャイズ・ベンチャーズ傘下のハンバーガーチェーンで7店舗を展開するエレベーション・バーガーでは、ツイッターにプロフィールが無断で掲載されているのをベンダーが3月に発見。そこからは競合するZバーガーの商品を売り込むつぶやきが発信されていた。エレベーションの創業者で最高経営責任者(CEO)のハンス・ヘス氏はZバーガーとツイッターに苦情を申し立てた。ツイッターはヘス氏の弁護士からの書簡を受け取った後、問題のプロフィールを停止した。
Zバーガー広報担当のケニー・フリード氏は、同社のオーナーであるピーター・タビビアン氏がエレベーション・バーガーのほかライバル2社の名前でツイッターにプロフィールを作成した、と語った。悪意をもってのことではなく、「Zバーガーの宣伝を創造的で面白くする」のが狙いだったという。
ヘス氏は、この行為を「きわめて大人げない」と断じた。
1999年に制定された法律では、サイバースクワッティングを行う者を提訴する権利を商標権者に認めている。だが、ツイッターの偽アカウントにこの法律がどのように適用されるかは不明。法律事務所ミンツ・レビン・コーン・フェリス・グロフスキー&ポペオの商標権専門弁護士、スーザン・ウェラー氏(首都ワシントン在勤)は「ドメイン名の乱用を防止する既存法は適用されない」と指摘した。
音楽プロデューサーのカニエ・ウエストさんや俳優のロバート・デニーロさん、メジャーリーグのトニー・ラルーサ監督など有名人をかたるプロフィールが発見されたことを受けて、ツイッターは最近、有名人の名前を冠したプロフィールを検証すると発表した。
ツイッターの共同創業者であるビズ・ストーン氏は、公人、公的機関、名の知られた人物などのプロフィールを確認するため、同社は今夏中に認証サービスを導入したい考え、と語った。一方、必要なコストと時間を考慮すると、企業向けの認証サービスを提供する計画はない、とした。
ツイッターの規則は、無断で商標を利用することを禁止している。だがストーン氏は、違反者を割り出すシステムが同社にはないとした上で、クレームが寄せられてから対応までにかかる時間を現在の平均5日から24時間以内に短縮することを同社は目指している、と述べた。
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