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7月22日15時39分配信 産経新聞
月が太陽を完全に覆い隠す今世紀最長の皆既日食が22日、鹿児島・トカラ列島や奄美大島北部などで起きた。日本の陸地で皆既日食が見られるのは昭和38年7月21日の北海道以来、46年ぶり。国立天文台は硫黄島(東京)で観測に成功。北硫黄島沖の船からも皆既の直前、直後にダイヤモンドリングなどが見えた。
皆既日食が起きる「皆既帯」はインド北部から始まり、直径約250キロの巨大な月の影が時速2000キロ以上で東に移動。中国の武漢・上海といった大都市を通り、南西諸島では午前11時前、北硫黄島付近では11時半ごろに起き、今世紀最長となる6分39秒の皆既日食が確認できた。“黒い太陽”の周りに普段、肉眼で見えないコロナが真珠色に広がってみえた。
6分前後の皆既日食となるはずだったトカラ列島では、7つの島で計約1100人の天文ファンが空を見上げたが、梅雨前線などの影響で風雨が強まるばかり。
悪石島では午前10時53分すぎ、太陽が月にすっぽり隠れる「皆既」になり、午前11時前に周囲は急に夜のように暗くなる現象がみられた。
しかし、雲のため“黒い太陽”を直接確認することはできなかった。悪石島小中学校では「竜巻の可能性がある」とツアー主催者が一時避難を呼び掛けたほどだった。
一方、部分日食は日本全国で起き、午前10時前から太陽が欠け始め、大阪では最大で太陽の直径の82%が、東京でも75%が月に隠された。大阪で大規模な部分日食は昭和33年以来となったが、あいにくの曇り空で十分に観測できなかった。
皆既日食が次回、日本で見られるのは26年後で、北陸や北関東で観測できる。
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【用語解説】皆既日食
地球から見て太陽と月が一直線に並び、月が太陽を完全に覆い隠す現象。太陽の直径は月の約400倍だが、地球から太陽までの距離が約1・5億キロあるのに対し、月までは約38万キロで、見かけ上の大きさがほぼ同じとなるために起きる。今世紀中に世界で起きる皆既日食のうち継続時間が6分を超えるのは4回だけで、今回は最長の6分39秒。
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