国家行政

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9月10日22時56分配信 産経新聞

 政府・与党の公務員制度改革に公然と反旗を翻し、異彩を放ってきた人事院の谷公士(まさひと)総裁(69)は10日、記者会見を行い、任期を2年半余り残し辞任する考えを表明した。旧郵政事務次官から関連団体などに次々に天下った経歴から「ミスター渡り」と呼ばれる傑物だが、「官僚支配からの脱却」を掲げる民主党が政権の座につく直前に自ら退場の道を選んだ。

 谷氏は辞任理由を「国家公務員法改正をめぐる対応で個人的にマスコミを騒がせる事態になったから」と説明。辞表は8月11日に平成21年度の人事院勧告を出した直後、河村建夫官房長官に渡していたという。

 「騒がせる事態」とは1月、中央省庁幹部人事を一元化する「内閣人事局」創設を目指した政府・与党に反対したことを指す。

 谷氏は人事院の主要機能を内閣に移す構想に激しく抵抗し、政府の国家公務員制度改革推進本部への出席を「オブザーバーだから出席義務はない」と拒否した。その一方で総裁として異例のテレビ生出演まで応じ、「政権交代も起こりうる」と明言。甘利明行政改革担当相を「あんな不遜(ふそん)な官僚は見たことがない」と激高させた。

 谷氏の“華麗”な経歴が騒ぎを増幅させた。谷氏は郵政事務次官退任後、同省所管の財団法人理事長へ天下りし、同時期にさらに2つの財団法人理事長を兼任。天下り批判が噴出する中、組織防衛に執念を燃やす谷氏の姿は、皮肉にも公務員制度改革を求める声を強める結果となった。

 谷氏はこの時すでに辞任を意向を固めていたようだが、会見では未練もにじませた。

 任期途中の辞任について「投げ出しではないか」と問われると、谷氏は「最後まで自分の責任を果たすべきかどうか考えた」と複雑な心境を告白。一方、「私の主張は正しいと今でも思っている。公務員のあり方は政治のあり方で決まる。(新政権には)政治の主導性を発揮していただきたい」と述べ、今の政府・与党を皮肉った。

 谷氏の辞任は11日の閣議で了承される。総裁を兼ねる人事官の選任は国会同意人事なので、後任は当面不在になる見通しだ。

 連合を最大の支持団体とする民主党などの新政権は、公務員の組合活動を制約する代替措置としての労働基本権見直しを進める方針だ。谷氏は「民間の労使関係のアナロジー(類比)ではなく、公務員の性格を踏まえた基本権のあり方の検討を希望する」と新政権に注文をつけた上で自嘲気味にこう付け加えた。

 「希望するもしないも、私はまったくの一市民の立場になるが…」

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