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10月4日9時35分配信 デイリースポーツ
「楽天14-3西武」(3日、Kスタ)
ノムさん、バンザ〜イ!楽天は3日、悲願のクライマックスシリーズ(CS)進出を決めた。本拠地のクリネックススタジアム宮城で西武を14-5で撃破。球団創設5年目、野村克也監督(74)の就任4年目で、初めてパ・リーグ3位以内を決めた。同時に昨季日本一・西武の4位と、ソフトバンクの2位以下が確定した。
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仙台の夜空をノムさんの高笑いが駆け抜け、超満員のファンを歓喜の渦に包み込んだ。球団創設5年目にして、悲願のクライマックスシリーズ進出。楽天にとっては優勝にも匹敵する快挙だ。待ち焦がれた瞬間が、ついに現実のものとなった。
会見場に入るなり、いきなり「バンザーイ!」とおどけた野村監督。ひと呼吸つき「やれやれ、第一関門突破か。ホッとした気持ちだな。何と言っても仙台のファンがすごい喜んで、終わった瞬間の声援が一段とすごかったな」としみじみと感慨に浸った。
苦難の道のりだった。50年ぶりの新規参入を果たしたが、球団創設初年度は38勝97敗1分け。2年目に就任したノムさんは、乏しい戦力に「正直、無理じゃないかと思っていた」。ヤクルト時代はリーグ制覇4度、日本一3度の名将ですら希望を持てなかった。
勝つためにチームプレーの徹底を訴え続けた。今季5月19日のヤクルト戦。山崎武が自分の打席で盗塁を試みた草野に「4番の打席ではジッとしてろ」と苦言を呈したと聞き、すぐにミーティングを開いた。「スキがあれば次の塁を狙うのは当然。チームが勝つことを第一に考えろ」。ベテランでも、特別扱いはしなかった。
痛烈なぼやきは、ときに選手の心を傷つけることもある。だが、ぼやかれ続けた選手は強さと賢さを身につけた。状況やカウントに応じたチーム打撃、敵の心理を読んだ投球や配球術…。ち密なデータを駆使した野村野球は、4年目にして結実した。後半戦は36勝18敗と圧巻の強さだった。
野村克也の執念も、勢いを加速させた。高齢を理由に契約は今季限り。現役時代はテスト生から上り詰め、ヤクルト監督時代には解任危機から何度もはい上がった。「球宴明けくらいから怒鳴り声のボリュームが上がってきた」と橋上ヘッドコーチ。史上最高齢監督の気迫はすさまじかった。
ここからはCS本拠地開催への2位確保と、日本シリーズ進出をかけた戦いだ。ノムさんは「オレの夢は胴上げで落ちたら、ご臨終だ」と、ギラリと目の色を変えた。お楽しみの“野村楽天劇場”には、まだ続きがある。
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