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12月31日17時0分配信 時事通信
日本経済は2010年の前半、「二番底」の回避に向けた正念場を迎える。景気は08年秋の「リーマン・ショック」による落ち込みの後、09年春から持ち直しを続けている。しかし、10年前半は家電エコポイント制度など対策効果の息切れに加え、公共事業削減の影響も懸念される。
中国向けの輸出の増加などで、政府は「二番底は何とか回避できる」(菅直人経済財政相)と見ているが、雇用環境の厳しさやデフレによる不況感は強い。経済活動の水準が落ち込んだままの1年となりそうで、国際通貨基金(IMF)の見通しによると、日本の名目GDP(国内総生産)は中国に抜かれ、世界3位に転落する。
10年度の政府経済見通しの成長率は実質1.4%、名目0.4%。民間シンクタンク16社の予測平均は実質1.3%、名目0.1%だ。実質、名目とも3 年ぶりのプラス成長が期待されるが、名目成長率が実質を下回り、デフレを示す「名実逆転」は1998年度から13年連続となる。
一方、2010年前半は「マイナス成長に逆戻りする」(日本総合研究所)との見方も少なくない。円高やデフレ長期化による企業収益の悪化が、一段の賃金低下や個人消費の抑制につながる恐れもある。
08年の日本の名目GDPは505兆円と前年から2.0%減少。続く09年も米国に次ぐ世界2位の経済大国の座をかろうじて維持しそうだが、10年には中国に抜かれる見通しだ。国民全体の所得のパイが縮小するデフレや将来の労働力人口の減少に対応できる成長戦略の実行が待ったなしだ。
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