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2月1日19時21分配信 産経新聞
“逆風”をついて貴乃花親方(元横綱)が初当選を果たした1日の日本相撲協会理事選。貴乃花親方は新理事として理事会に出席し、朝青龍の暴行問題などについて議論の輪に加わった。若い世代の旗手として、角界に改革の新風を吹き込めるのかが注目される。
過去3期続いた理事選の予定調和。その静穏を破って得た「9票」の底意を貴乃花親方はかみしめる。「選んでくれた9人の評議員に感謝しているし、責任の重さを感じている」。新理事として臨んだ会見では口を真一文字に。その後に囲んだ報道陣の輪の中でも、声は深沈としていた。
諸事、形式通りの手順を踏む角界で、支持派6人と一門を離脱する離れわざに。果断と暴挙は紙の裏表だった。実際、選挙戦の手応えは乏しく、「当初から7名。劣勢に変わりないと思っていた」と胸中を吐露する。
とかく票の多寡に関心が集まり、肝心の公約がうやむやになった理事選。関係者が「奇跡」とうなる当選は、同時に重い十字架も新理事に課す。「正直、身の引き締まる思い。若い親方も多いし、たくさん意見を聞いて(理事会で)お話しできれば」。前例踏襲では角界を騒がせた意味があるまい。
「平成の大横綱」は旧弊にひずむ角界にどんな巨石を投じるか。「ファンの声を反映できる自分でいたい」。この日は抽象論に終始したが、「不惜身命」の覚悟は現役時代と変わらないようだ。(森田景史)
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