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3月19日14時38分配信 読売新聞

 【ブリュッセル=尾関航也】欧州連合(EU)は18日、ドーハで開催中のワシントン条約締約国会議に提出した大西洋クロマグロの国際取引禁止の提案について、来週の本会議での採択を断念する方針を固めた。複数の欧州外交筋が明らかにした。

18日の委員会で、取引禁止を主張したモナコ案とEUの修正案がともに否決されたのを受けたもので、EUの戦線離脱により、今回の会議での禁輸決定見送りがほぼ確実になった。

同筋によると、EUの執行機関である欧州委員会と加盟各国は、18日の提案否決後に対応を協議し、最終日までに劣勢を覆すのは困難との判断で一致した。

EUにとって、自らの提案への反対が72に上る委員会の採決結果は予想外だったと見られ、欧州委は18日、「ほかの締約国が(取引禁止の)利点に納得しなかったことは残念」とする声明を出した。会議規則では、出席国の3分の1以上が動議を出せば本会議での再投票に持ち込めるが、委員会でEU案に賛成したのがちょうど3分の1にとどまり、採択の見通しは全く立っていなかった。

◆「禁輸案拒否」を明記◆

【パリ=林路郎】フランス政府は18日夜(日本時間19日未明)、大西洋クロマグロの禁輸を断念する代わりに、ワシントン条約の「付属書2」にクロマグロを追加し、適法に捕獲された分にのみ各国政府が輸出許可を出す制度の導入を目指すとの声明を出した。

仏環境省と農業水産省が共同で発表した声明は、「モナコ案とEU案は共に拒否された」と明記した上で、許可制導入で足並みをそろえるようEU内で意思統一を図る方針を示した。25日までドーハで開催中の条約締約国会議の会期中に採択を目指す意向と見られる。

仏政府の狙いは、輸出規制で環境保護団体の主張に配慮する一方、自国のクロマグロ漁関係者の利益確保も図ることと見られる。現行の大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)による資源保護では、漁獲枠を超えた漁が行われているとされ、許可制度が導入されれば漁獲量減などにつながる可能性がある。ただ、輸出国や途上国の間でワシントン条約による規制強化への警戒感は強く、仏提案にも反発が予想される。

◇ワシントン条約付属書2=条約にある3種類の付属書のひとつで、必ずしも絶滅の恐れはないが、取引を規制しなければ絶滅する可能性がある動植物のリスト。カバやホオジロザメが指定されている。密漁などの非合法な捕獲を防ぐため、各国政府が適法と認めたものに輸出許可証を発行する。18日の締約国会議で否決されたモナコ案は、商業取引を禁止する「付属書1」への追加を求めていた。

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