国家行政

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6月9日13時55分配信 毎日新聞

民主党の目玉施策だった子ども手当は、11年度からの満額支給2万6000円が実現しない見通しとなった。8日の会見で長妻昭厚生労働相が、これまでの姿勢を転換し、満額支給を事実上断念する考えを明らかにした。菅内閣が財政再建を重視し、政権公約修正へかじを切った象徴ともみられる。

 ■母親たち

 子育て中の親からは「こうなると思っていた」などの冷めた反応や、「国民への裏切り」との手厳しい評価が聞かれた。

 4児を育児中の東京都文京区の主婦(34)は「ウキウキしながら待っていたが、当初から無理があるのではと思っていた」と話しつつ、「財源の裏付けを取り、きっちり実行できる確信を得てから公約してほしかった」とチクリ。同区在住の地方公務員男性(31)は「マニフェストに掲げたことを実行しないのは、国民への裏切り。支給額を組み込んだ生活設計を考えていたので、いまさら減額されては困る」と怒りを込めて話した。

 横浜市中区の主婦(37)は「本音では満額支給された方がいいが仕方ない面もある。保育所の増設などにお金を回してほしい」と話した。【山田奈緒、宗岡敬介】

 ■厚労省

 子ども手当を所管する厚生労働省では、「世間の感覚に沿っている」との受け止めが多い。

 ある幹部は「大臣は最近まで、『簡単に衆院選で掲げた旗(マニフェスト)を降ろせるか』という姿勢で来た。内閣発足の日、あえて非常に難しいと言ったのは、現実路線重視の菅政権全体のメッセージではないか」と分析する。

 担当局の幹部は「今年度の支給は月額1万3000円で、マニフェスト変更により実務的に支障が出るわけではない。自治体には、給食費の滞納分と相殺したいといった要望も多い。今後の制度設計のイメージはまだわかないが、判断変更の背景には自治体の声も反映している」と話している。【野倉恵】


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