国家行政

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7月30日8時16分配信 フジサンケイ ビジネスアイ

菅政権が2011年度予算の概算要求基準の目玉に据えた「特別枠」に、早くも暗雲が立ち込めている。

 29日の副大臣会議でも、特別枠の配分を公開で査定する「政策コンテスト」に異論が噴出した。特別枠の財源捻出(ねんしゅつ)に向けた各省庁予算の一律10%削減に対する反発も強く、省庁間の財源争奪戦が始まる。

 「派手で面白みのある政策が受け入れられる傾向が強い」「地味だが重要な政策が見捨てられないことが大切だ」

 首相官邸で開かれた副大臣会議。出席した副大臣からは特別枠の配分を決める政策コンテストへの懸念の声が上がった。

 特別枠は、無駄削減を図る一方、成長分野への投資やマニフェスト(政権公約)施策に重点配分することで予算内容の組み替えを促すために創設された。その財源を捻出するため、各省庁は社会保障費などを除いた政策的経費の一律10%削減を強いられるが、削減分の範囲で特別枠の政策を要望でき、10%を超えて圧縮した場合には超過分の3倍まで要望を上乗せできる。

 「旧来の政権と変わらない」(山田正彦農水相)などと、一律削減には依然反発が強いが、10%という大幅な削減を迫られる各省庁にとって特別枠は一律削減分を取り戻すことのできるいわば復活枠だ。

 逆に、政策コンテストで落選すれば、予算の大幅削減は避けられないだけに、激しい争奪戦が見込まれる。にもかかわらず、特別枠の事業範囲は「国民生活の安定・安全」などとあいまいなうえ、政策コンテストの制度設計も不明確なまま。各省の副大臣が疑心暗鬼に陥るのはこのためだ。

 一律削減の対象には大幅削減が難しい公務員の人件費などの経費も含まれ、目標達成には政策に充てる予算の一層の深掘りが必要になるケースもある。

 だが、身を切る思いで一律削減を果たしても、生み出せる財源は2兆3000億円に過ぎない。政府は特別枠の規模を「1兆円を相当程度超える額」としており、そこから社会保障費の自然増分をまかなえば、特別枠には1兆円程度しか残らない計算。巨額の財源が必要となる子ども手当や高速道路無料化など、民主党が公約で掲げた重要政策への大幅な追加支出は難しい。(橋本亮)


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