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産経新聞 9月30日(木)19時42分配信
【北京=矢板明夫】北京の日本大使館によると、中国河北省石家荘市の軍事管理区域に入りビデオ撮影したとして中国側に身柄拘束されていた準大手ゼネコン「フジタ」(東京都渋谷区)の社員4人のうち、3人が30日午前、解放された。
解放されたのは、東京本社の佐々木善郎さん(44)と橋本博貴さん(39)、上海にある現地法人に所属する井口準一さん(59)。同現地法人の高橋定さん(57)は取り調べのため依然拘束されている。
3人は午後5時半過ぎ、迎えに来たフジタの関係者とみられる人物とともに空路、上海へ向かった。
解放は中国外務省の胡正躍次官補が丹羽宇一郎中国大使に通告。胡次官補は「3人は中国の法律に違反する活動に従事したことを認めており、始末書を提出するなど反省しているため、法に基づいて釈放した」と説明した。中国側が“主犯格”としている高橋氏については引き続き取り調べを続けるとしている。
丹羽大使は「高橋氏の身柄の安全確保や人道的観点からの迅速な処理」を中国側に改めて求め、最近、尖閣諸島(中国名・釣魚島)付近の海域で活動している中国の漁業監視船についても「直ちに立ち去らせるよう」強く要請した。
中国がこの時期に3人を解放したのは、日本国内で高まっている反中感情を緩和させるねらいがあったようだ。
また、民主党の細野豪志前幹事長代理が9月29日に極秘訪中し、北京市内のホテルで中国側の要人と深夜遅くまで会談したことが、中国側の態度を軟化させた可能性がある。
全員を解放しなかったことについては「4人を一緒に解放すれば、日本で記者会見を開き、中国のやりかたを批判する可能性もある。そうさせないためではないか」と分析する声もある。
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