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産経新聞 10月9日(土)7時57分配信
【ロンドン=木村正人】ノルウェーのノーベル賞委員会は、中国の不当な圧力に屈せず、中国の民主活動家、劉暁波(りゅう・ぎょうは)氏に平和賞を授与したことで、110年の歴史を誇る平和賞の独立性と精神を世界中に示した。
昨年はオバマ米大統領への授賞で物議を醸した同委員会のヤーグラン委員長は8日の記者会見で、「中国は毎年、圧力をかけてくる。これは尋常ではない。われわれには中国を批判するとともに、中国にどんな国になってほしいか要求する権利がある」と毅然(きぜん)とした態度で述べた。
さらに「中国にメッセージを送らなければ、人権活動家を裏切ることになる」「(授賞によって)劉氏を取り巻く状況が悪化する可能性は考慮したが、口をつぐみ続けるのは正しくない」と、言葉を続けた。中国に対する同委員会のメッセージとは「民主化」にほかならない。それは中国政府・共産党への圧力であり、国民の民主化への意識を高める狙いもある。
しかし、同委員会は授与決定を服役中の劉氏にも、妻の劉霞さんにも伝えることができなかった。中国当局に決定を伝達するよう依頼するが、12月10日の授賞式に誰が出席できるかもわからないという。
授賞がノルウェーと中国の2国間関係に影響を与えるのは必至だが、ヤーグラン委員長は「外交関係への影響を考慮するのは当委員会の責務ではない」と、ノルウェー政府からの独立性を改めて強調した。同委員会は5人の委員で構成されるが、政府公職者の兼職は認めていない。独立性を保つためだ。平和賞の神髄を示す事例がある。
1935年のノーベル平和賞はドイツの反戦ジャーナリスト、カール・フォン・オシエツキー氏(1889〜1938年)に与えられた。ナチスに拘束されていた氏への授与がナチスを激怒させ、外交問題に発展するのを避けるため、外相ら2人が同委員会の委員を辞任。新委員を選出し36年に「前年の平和賞をオシエツキー氏に授ける」と決定した。
ヒトラーは翌37年に「全ドイツ国民のノーベル賞受賞を禁ずる」と命じ、40年には中立国のノルウェーを占領し、委員を全員逮捕した。代償は大きかったが、このときの授与は賞の精神を示した金字塔として今に語り継がれる。
同委員会は今回も、不屈の精神を発揮したといえるが、授賞が「中国の民主化に短期的にどんな効果をもらたすかは分からない」としている。
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劉暁波氏がかかわった「08憲章」
案外、中身は眉唾で・・・
2010/10/9(土) 午後 6:37