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産経新聞 2月8日(火)23時15分配信
民主党がマニフェスト(政権公約)施策で掲げた子ども手当の財源に消費税を充てる案が、政府内で浮上した。だが、公約施策の財源は、行政の無駄削減で捻出する計画だったはずだ。社会保障の一体改革議論のどさくさに紛れ、菅直人政権が何から何まで消費税に財源を押しつければ、際限なき税率引き上げが国民生活にのしかかる。
厚生労働省の試算では、子ども手当を満額支給(月額2万6千円)した場合、地方負担分を含めて5・4兆円の財源が必要となる。1%当たり2・4兆円で換算すると、仮に全額消費税で賄うなら2%強の増税になる。
消費税5%の税収のうち国の取り分は約6割だ。現行制度ではこれを高齢者3経費(基礎年金、医療、介護)に充てている。平成23年度予算案ベースでは17・2兆円の経費のうち、消費税で賄えているのは7・2兆円にすぎない。不足分の10兆円は国債などの借金で穴埋めしているのが実情だ。
借金に頼らないためには、計算上は消費税4%強の引き上げが必要となる。高齢化が進むことで32年度には増税幅を7%弱(16・3兆円)にまで広げなくてはならず、もしも子ども手当まで全額面倒をみるなら、消費税率はざっと14%にしなければならなくなる。地方に回す分の上乗せが必要ならさらに引き上げが求められる計算だ。
実際には、他の税制や財源確保策とあわせて議論をすることになるが、消費税頼みに歯止めがかかりにくい状況に変わりはない。
与謝野馨経済財政担当相が、一体改革の中に子ども手当も含まれるとの考えを示したのは、自公政権時代に成立した21年度税制改正法の付則の消費税の使途に「少子化」も加えると明記してあるためだが、このままでは消費税依存が無軌道に加速しかねない。
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