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河北新報 3月25日(金)14時28分配信
仙台市のごみ焼却施設に連日、処理能力を超える家庭ごみが運び込まれ、ごみを一時的に保管する投入場がパンク寸前の危機に陥っている。現在、稼働中の焼却施設2カ所で1日に焼却できるのは計約1080トンだが、排出されるごみは1400〜1500トンに上る。保管する場がなくなれば、定期収集ができなくなる恐れもあり、市は各家庭で出すごみの量を極力減らすよう求めている。
青葉区郷六の焼却施設「葛岡工場」に25日午前11時すぎ、家庭ごみを積み込んだ収集車が続々と集まってきた。
投入場に列ができる。収集車がごみを排出する扉8カ所のうち、使えるのは2カ所。残る扉はごみが満杯で、投入できる余地はない。投入場の容量約8000トンの9割程度が埋まっている。
勅使河原栄幸工場長は「焼却炉を24時間フル稼働させているが、このままでは受け入れられなくなる」と深刻な状況を説明する。
稼働中の焼却施設は、葛岡と今泉(若林区)の2工場。1日約600トンの処理能力を持つ主力の松森工場(泉区)は、ごみを焼却炉に移動させるクレーンが震災で激しく損傷し、復旧のめどは立っていない。
震災から4日後の15日に収集を再開した家庭ごみは、1日400〜500トンが処理できずに積み残されている。3連休明けの22日には、約1800トンが運び込まれた。
一日の排出量は、震災の影響で昨年同時期の1.5倍に上る。今泉工場の投入場(約5000トン)も、葛岡同様に9割が埋まっている状態だ。
市環境局は「受け入れられる許容量をはるかに超えており、このままでは4月1日にも定期収集が不可能になる。家庭ごとに、ごみを減らす努力が必要だ」と訴える。
市は、紙類やプラスチック製品など腐らないごみは家庭で一時保管し、事業ごみは家庭ごみの集積場に出さないことなどを呼び掛けている。
勅使河原工場長は「市は集まったごみを効率よく燃やすことしかできない。ただ、市民生活を守ることができなくなる危機感は持っている」と苦しい胸の内を明かした。(長門紀穂子)
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