支援

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産経新聞 3月30日(水)7時56分配信
 ■受け入れ自治体 宙に浮く善意

 東日本大震災の被災者支援で公営住宅の空き部屋などを活用し受け入れ態勢を整えた全国の自治体への被災者の受け入れが思うように進んでいない。多数の被災者が「疎開」を強いられる可能性は避けられない半面で、被災者は肉親の遺体も見つかっていない段階でふるさとを離れることに抵抗感が強い。移住で地域住民が離散することを懸念する被災者も多く、自治体の善意が宙に浮いた格好だ。(原川真太郎)

 「思ったより話が進まない。被災地も混乱しているのだろうが…」。沖縄県の被災者受け入れ支援の担当者はこう話す。

 震災に伴う避難所生活者は計約18万人近くにのぼる。国は少なくとも被災地に計約3万2千戸の仮設住宅を供給予定だが、国土交通省によると、用地選定などの問題もあり着工が始まったのは29日現在で2641戸。全戸整備の時期のめどは立っていない。

 このため、今も約8万人が避難生活を送る宮城県では、村井嘉浩知事が県外避難を呼び掛け「一時疎開」が現実的な対応策として浮上。全国の都道府県が受け入れに名乗りを上げた。

 ◆沖縄は3千人規模準備

 沖縄県も、チャーター機を手配し3千人規模の受け入れ態勢を整えたが、これまでに約100人の自主避難者はいるものの、団体で移住する予定の被災者はゼロ。他自治体でも、首都圏などを除けば長期滞在を想定した住宅での受け入れは数十〜数百人規模にとどまっている。

 「まずは県内の仮設住宅に入居したいという人が大半。それが無理なら近隣の県に一時避難するという人が多い」。宮城県の担当者は、被災者の心情をこう代弁する。

 受け入れを表明した自治体には、家賃の減免や学校の転入手続きの簡素化など被災者の長期滞在を想定しているところも多いが、いまだに約1万6千人の行方不明者がおり「肉親の安否が分からない人も多く、まだとてもそんな気になれない」(同県)。

 被災者には高齢者も多く、離れるなら、地域ごと集団で一カ所に移動したいという希望も強いという。

 陸前高田市などで仮設住宅の入居申し込み説明会を行っている岩手県でも、「いつごろまでに避難した全員が入居できるのか」といった質問が相次いでおり、他県への移転希望者は少数派だ。

 国交省が22日に開設した被災者向けの公営住宅情報を提供するコールセンターでも、問い合わせは首都圏への入居希望を除けば「(被災地の)地元はないか」という内容が多い。

 政府は被災者入居用に公営住宅や国の宿舎を全国44都道府県で計4万2千戸分確保したが、岩手、宮城、福島の3県で入居可能なのは、計約1100戸にとどまっている。

 ◆きめ細かい支援を

 平成7年の阪神大震災では、発生から約半年後に希望者全員が仮設住宅に入居。地域のつながりも考慮されずに抽選などで入居先を決めたため、孤立感を深めて自殺する高齢の被災者も出ており、今後はこうした事態を招かない備えも重要になる。

 室崎益輝・関西学院大教授(都市防災学)は「ふるさとを離れたくないという被災者の気持ちは当然だが、広範囲の被害だけに、今後は一時的に外へ退避せざるを得ない人が増えるだろう」と指摘。

 「いったん県外に出た被災者を地元の仮設住宅に入居させ、その後、公営住宅などに移すという3段階の住宅支援が必要になる。国や自治体が連携してきめ細かい支援プログラムをつくり、負担軽減に努めるべきだ」としている。

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