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毎日新聞 3月31日(木)21時49分配信
毎日新聞が実施した岩手、宮城、福島3県の避難所運営責任者アンケートからは、地震発生から3週間となっても、温かい食事や燃料、医薬品などが十分でない状況が明らかになった。栄養不足などから健康状態の悪化を懸念する声も目立つ。避難生活の長期化が必至の中、多くの避難所で、仮設住宅入居や被災地復興の見通しが立たないことへの不安も高まっている。
岩手県大槌町の安渡小学校(避難者317人)は、温かい食事を1日1食取れているものの、カップラーメンやみそ汁が中心。「主食はおにぎりとパンで、おかずは缶詰」の状況という。同県陸前高田市の第一中学校(同800人)は温かい食事を3食取れているが「届いた物資の中で調理しており、野菜不足が深刻で栄養が偏っている」とこぼす。
衛生面の心配も大きい。宮城県南三陸町の志津川小学校(同500人)には70人の病人がいるが「体育館の床での生活は感染症のリスクが高まる。プールの水に薬剤を入れて清掃しているが、高熱を出す子供もいる」。ガスや水道が使えないため、いまだに風呂に入れない避難所もあった。同県女川町の総合体育館(同777人)も感染性胃腸炎が35人、かぜが40人いるが、医薬品は「ある程度ある」状態だ。
先行きへの不安も強い。岩手県大船渡市の大船渡地区公民館(同350人)の責任者は、仮設住宅への早期移転の必要性を強調。宮城県気仙沼市の気仙沼小学校(同292人)の責任者は「いつまでいられるのか分からず、どのように生活していけばいいか分からない」と語った。
福島県いわき市の江名小学校(同160人)には6日に児童が登校し、近くの学校からも受け入れる予定で「避難者が減る見通しはなく、授業はどうしていけばいいのか」と懸念を示す。宮城県名取市の第一中学校(同234人)は「避難者の悩み相談に乗りたいが、仕事面も住居面も見通しが立たない。おおよそでいいので県や市は復興の中長期的ビジョンを示してほしい」と訴えた。
災害時の避難所の運営を研究している昭和女子大の清水裕准教授(社会心理学)は「高齢者の中には冷たい食事では食べられない人もおり、避難所生活の長期化による心身の疲労と合わせて、体調を崩す人が増えないよう配慮が必要だ。これから(仮設住宅入居などで)避難所から出て行く人が増えると、取り残される人は不安になり、心のケアがさらに重要になる」と話す。
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