|
毎日新聞 4月14日(木)12時13分配信
家族や友人の安否を代わりに調べます−−。バンドボーカルの梶賀(かじか)哲平さん(21)=仙台市宮城野区=は東日本大震災後、短文投稿サイト「ツイッター」で安否確認の依頼を受け、被災地を自転車で走り回った。携帯電話などが通じにくい中、見ず知らずの約150人の無事を確かめた。
梶賀さんは友人と同居中のマンションで被災し、近くの高校に避難した。余震と停電が続く中、家族の無事を確かめるため徒歩約1時間の実家へ向かおうとしたが「がれきが散乱した夜道は危険」と周りに止められた。
電話もメールも通じず、ツイッターが唯一つながった。被災を免れた基地局がある地域などでは携帯電話の通話が集中しても、インターネット上で交信するツイッターは比較的つながりやすかった。
<両親、祖父母と連絡とれない。心配>
必死の思いでつぶやくと、約1時間後に返信が届いた。
<皆さん、ご無事だそうです。お父上も帰宅されていました>
ツイッターを読み、実家の様子を見に行ってくれた知人からだった。「安否が分かり安心したが、他にも家族らと連絡がとれず心配している人が大勢いると思った」
<自転車で近辺の安否をできる限り調べます。心配な方はメールください>
梶賀さんが12日に再びつぶやくと<息子夫婦の家を見てきて><親と連絡がとれない>など、その日の依頼は約20件に上った。2日目以降は高校時代の同級生やバンド仲間計3人も協力。地図を片手に、自転車で1日約15時間走り続けた。
老人福祉施設の入所者の家族に頼まれ、1時間半かけて確認に行ったり、脳性まひの男性宅では電話がかけられない本人に代わり家族へ連絡し、男性の声を聞かせた。「会ったこともない多くの人たちに『ありがとう』の言葉をもらい自分も元気づけられました」
梶賀さんが安否確認の方法を紹介したサイトは264人がリツイート(転送)し、被災地で同じように活動した人たちがいたと人づてに知った。「誰かの役に立ちたい一心で始めたが、自分の知らないところで活動の輪が広がり、一人でも多くの安否確認につながったならうれしい」【清水優子】
|