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河北新報 4月16日(土)6時13分配信
東日本大震災後、初めて宮城県内35の市町村長が一堂に会した15日の県市町村長会議。沿岸部の被災地で指揮を執る首長たちは「仮設住宅の建設を急いで」と熱く訴えた。内陸部の首長からは、原発事故に対する県の対応に不満が続出。平時の市町村長会議の「陳情ムード」とは一変し、張り詰めた空気に包まれた。
■仮設住宅
被災地の関心の高さを反映し、挙手した12人中7人の首長が仮設住宅問題を取り上げ、完成時期や戸数の目安をただした。亀山紘石巻市長は「阪神大震災の時に比べ建設のスピードが遅い」と苦言を呈し、斎藤俊夫山元町長は「もっと具体的な計画を教えてほしい」と注文を付けた。
「仮設住宅に住める年限は2年だが、5年は必要だ」という意見に対し、村井嘉浩知事は「2年で仮設住宅を全員が出るのは難しい。延長を国に要望する」と約束した。
■がれき撤去
被災地の復旧、復興の妨げになるがれきの処理をめぐる議論も展開された。安住宣孝女川町長は「がれきを仮置きする場所がない。埋め立てに使えないか」と提案した。
村井知事は「海洋投棄は現時点で考えていない」と説明したが、安住町長は会議後も「県は早く適切なメッセージを出してほしい」といら立ちを隠さなかった。
■原発事故
福島原発事故をめぐって、保科郷雄丸森町長は「県の初動があまりに遅すぎる」と痛烈に批判した。隣接する福島県新地町では露地シイタケから基準値を上回る放射性物質が検出されている。
保科町長は「放射線の測定を県に要望し続けたが、実現したのは今月5日になってから。県を挙げて迅速に対応してほしい」と強く要望した。
「県南の自治体に放射線測定器を配備する」と理解を求めた村井知事に対し、佐藤勇栗原市長が「全市町村に配備すべきだ」と声を荒らげる一幕も。佐藤市長と保科町長は会議後、それぞれ「週1回の測定では少なすぎる」「学校のグラウンドも調べてほしい」と述べ、放射性物質の観測地点や回数を増やすよう県に求める考えを示した。
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