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毎日新聞 5月9日(月)15時6分配信
大阪府八尾市と東大阪市の中小企業が、独自開発した段ボール製のベッドや更衣室を東日本大震災の避難所に送る活動を続けている。いずれも現場の切実な悩みを解決しようと考案した製品で、社員自らトラックを運転して現地へ運搬。ものづくりの街として知られる河内が、その技術で被災者を支えようと奮闘している。
八尾市の段ボール製造会社「Jパックス」はシングルサイズの簡易ベッドを開発。縦22センチ、横32センチ、高さ35センチの段ボールを24個組み合わせる。段ボール内には斜めに仕切りを入れて補強してあり、体重100キロの人が跳びはねても壊れない。また、作り方を教われば、誰でも容易に組み立てられるという。
体育館の床に毛布を敷いて寝ている避難者の姿をテレビで見た水谷嘉浩社長が「寒さを和らげたい」と思い立ち、3月28日に試作品をツイッターで公開。宮城県のNPO法人などからの引き合いで、これまでに約600床分(段ボール約1万4400個)をすべて無償で届けた。水谷社長は「低体温症やエコノミークラス症候群など2次被害防止のためにも役立ててほしい」と話す。
一方、もともと段ボール製の間仕切りを被災地へ送っていた東大阪市の段ボール製造会社「マツダ紙工業」は新たに更衣室を開発した。「女性が避難所のトイレで着替えている」と耳にしたのがきっかけ。幅と奥行きが約1メートル、高さ約2メートルで、面ファスナーで内鍵を掛けられる。
これに加えて「下着をしまってある段ボール箱のふたが自然に開いてしまう」という悩みを聞き、段ボール製タンスも製作。更衣室とともに福島県内の避難所へ運んだ。松田和人社長は「段ボールを生かして被災者の役に立ちたい」と語る。【後藤豪、宮武祐希】
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