原発

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産経新聞 5月17日(火)7時56分配信

■高齢者「足悪い」「死ぬならここで」

 東京電力福島第1原子力発電所の半径20キロ圏内への立ち入りを禁じるよう指定された「警戒区域」内で、少なくとも20人の住民が避難を拒否し、16日現在も居住を続けている。「故郷から離れたくない」「死ぬならここで死にたい」。放射性物質(放射能)からの危険回避より、故郷での静かな生活を選択している住民たち。区域内での居住は本来、違法だが、残留する住民に食料支援を行っている自治体も。行政側も住民の気持ちが一面理解できるだけに、法律の規定とのはざまで揺れているようだ。

 ◆離れたくない

 「生まれ育った土地から離れたくない」。先月22日以降、立ち入りが制限された20キロ圏に含まれるのは福島県内の計9市町村。産経新聞が各市町村に聞き取り調査をしたところ、楢葉町の6世帯7人▽富岡町の1世帯2人▽南相馬市の4世帯5人▽田村市の1世帯4人▽川内村の2世帯2人−の計5市町村で14世帯、20人が16日現在も区域内の自宅などに居住しているという。

 多くは高齢者で占められる。「生まれて一度も生家を離れたことがない。ほかの町で生活することは考えられない」「(高齢のため)避難所に行ったら足手まといになる。放っておいてほしい」などといった理由で避難を拒否しているという。

 また、「父は耳が、自分は足が悪く、避難所生活はしたくない」「体があまり動かない。死ぬならここで死にたい」などと身体的事情を挙げる住民もいる。

 「警戒区域」では区域内の立ち入りが禁じられ、災害対策基本法で10万円以下の罰金や拘留の罰則が定められている。内閣府によると、罰則の適用は「立ち入りにより安全対策に著しく支障が生じたり、他人に迷惑をかける場合」(政策統括官防災担当)とされ、「住民への説得とともに、自治体ごとに総合的に判断して行われる」(同)としている。

 ◆食料支援続く

 具体的な対応を委ねられている各自治体。楢葉町では連日、町議らとも協力し、職員を派遣して住民宅を訪問。避難するよう説得を続けている。だが、訪問の主眼は「体調などに問題がないかを確認すること」(同町担当者)だという。区域への出入りには本来、通行証が必要だが、「残留住民」が食料の買い出しに行く場合、同町では通行証なしでの出入りを黙認している。「健康被害を阻止するという法の趣旨はわかるが『町から出ろ』とは今でも強くは言えない」(同)

 各自治体によると、実際に罰則が科せられたケースはないという。

 「愛着のある家から出たくない」との理由で50代と80代の独居女性が居住を続ける川内村では、2人に対する食料提供を実施。職員が週に1度、パンやコメ、缶詰、タクアンなどを自宅に届けているという。避難を拒否する住民を支援している形だが、同村の担当者は「食料の調達手段がなく、何もしなければ餓死してしまう可能性もある。人道的見地から放っておくことはできない」と話している。

 高齢の義母の介護のため、福島第1原発から19キロ離れた福島県楢葉町の自宅にとどまっている元会社員の男性(58)によると、上下水道は止まっているが電気は通じている。生活用水は井戸水を、飲料水は20キロ余り離れたいわき市まで買いに行くという。ガスはもともとプロパンガスだが、節約のため電熱器で煮炊きしている。電話取材に対し「周囲の家は屋根瓦が落ちた程度で目立った被害はない。人の姿はなくカラスが目立つ」などと様子を話した。


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