災害

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毎日新聞 6月12日(日)12時24分配信

 ◇復興へ和太鼓演奏会、悲しみこらえ力強く 津波で1人親失う石巻・梶原真奈美さん
 東日本大震災から3カ月を迎えた11日、石巻市日和が丘2の鹿島御児神社で、津波による犠牲者を弔い、復興を願う和太鼓の演奏会が開かれた。奏者の中に大津波に1人親の母を奪われた梶原真奈美さん(8)=同市八幡町=の姿があった。祖母や親族が見守る中、「天国のママに届くように」とたたいた太鼓は、力強く響いた。【宇多川はるか】
 真奈美さんは、母希久美さん(当時37歳)、祖母精子さん(60)と暮らしていた。希久美さんは仕事を掛け持って女手一つで真奈美さんを育ててきた。家を空けがちの希久美さんが、真奈美さんと過ごす時間を少しでも増やそうと昨年から始めたのが和太鼓だった。真奈美さんも熱中し、親子での共演を夢にまで見ていたという。
 だが、3月11日の大津波で希久美さんは亡くなった。真奈美さんは母の死を知った後、「泣いたらおばあちゃんが悲しくなっちゃうから泣かない」と取り乱さなかったというが、大好きだった海は大嫌いになった。
 真奈美さんがばちを再び握ったのは4月。懸命に練習に励む真奈美さんを見守った希久美さんの弟、裕也さん(29)は「心には大きな穴が開いていると思うけど、太鼓をたたくと母と一緒にいるような感じがするのかな」と思ったという。
 真奈美さんは現在、津波被害を受けた自宅の2階で精子さんと裕也さん親子3人と暮らす。裕也さんは「自分の娘として」真奈美さんを育てていくつもりで「姉のように強い人に育ってほしい」と願う。精子さんの思いは「母親がいなくても、何にも恥ずかしいことじゃない。自信を持って生きていってほしい」。
 11日、真奈美さんは髪を結い上げてねじり鉢巻きを頭に巻き、メンバー約15人と共に約10分間、力強く太鼓をたたいた。「セイッ」と威勢のいいかけ声を上げる真奈美さんの姿に、精子さんは涙をこらえきれなかった。真奈美さんは演奏後、はにかみながら話した。「大人になるまで太鼓をやりたい」
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 ◇震災遺児の歩み応援
 東日本大震災で保護者を亡くした震災遺児は、多数いると見られています。毎日新聞仙台支局は、本社の復興支援活動の拠点となる「東日本大震災復興支援総局」と連携し、「3・11」後を生きる遺児たちの歩みを応援していきます。その姿を随時紹介しながら、遺児たちが直面する課題も積極的に取り上げていきます。
仙台支局
東日本大震災復興支援総局

6月12日朝刊


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