|
河北新報 7月17日(日)6時10分配信
東日本大震災からの復興ののろしになるはずだった東北六魂祭(ろっこんさい)。16日、仙台市の会場は予想を上回る人出と事前の準備不足から、大混乱に陥った。予定されていた演目も途中で打ち切られ、観光客からは「がっかりした」と不満が噴出した。
「人出の見通しが甘すぎる。警備も足らず、全くの看板倒れだ」
長男(3)を肩車したままパレードを見ていた仙台市若林区の会社員男性(32)は怒りをあらわにした。
泉区の無職谷藤正郎さん(70)も警備態勢の不備を指摘。「後から来た人が路上にあふれ、ほとんど見られなかった。自宅でテレビを見た方が良かった」と語った。
自宅が津波の被害を受けた石巻市の主婦我妻かつ江さん(72)は、午後3時ごろから立ったままパレードの開始を待った。「余震におびえながら避難所で過ごしたときに比べれば、まだまし。あしたも混乱するのかしら」と心配そうに話した。
会場には関東地方からバスで訪れたツアー客の姿も目立った。
さいたま市の主婦杉山節子さん(63)は「被災地の皆さんを応援するつもりで来たのに不完全燃焼。晴れの舞台だったのに踊り手の人たちも気の毒で仕方ない」と参加者をいたわった。
千葉県柏市の無職木村定男さん(66)は「見えたのは人の頭だけで本当にがっかりだ。飲食店にも入ることができず、おいしい物も食べられなかった」と肩を落とした。
JR仙台駅によると、16日午後6時半ごろから、パレードの一部が中止になった影響で、六魂祭から帰る人で駅構内が大混雑した。特に改札からコンコースにかけては、身動きできないほどの状態となり、駅員が人をかき分けて誘導した。
同駅関係者は「今まで見たこともないほどの混み具合だった。七夕期間中も混雑するが、比較にならない。七夕の見物客は行き来する時間帯が分散するのに対し、六魂祭は見物客が帰る時間帯が集中した」と話す。
駅の混雑は午後8時半すぎには、緩和されてきたという。
|