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産経新聞 2月6日(月)7時55分配信
岡田克也副総理は5日のテレビ朝日番組で、社会保障と税の一体改革で平成27年10月に消費税率を10%に引き上げることに関し「国はいろんな身を削る努力をするが、地方も人ごとではない」として、地方自治体に人件費などの歳出削減を求めていく考えを明らかにした。地方公務員の給与削減は自民、公明両党も要求しているが、自治労や日教組の支援を受ける民主党議員らが反発しており、岡田氏の発言は新たな党内対立をあおる“やぶ蛇”となりかねない。(桑原雄尚)
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消費税率を10%に引き上げた場合の増収分5%のうち、1・54%分は地方自治体に配分される。このため、岡田氏は消費税増税にあたり地方も身を切る改革が必要だと指摘。歳出削減の具体策については「地方が決めること」として言及を避けたが、番組後、記者団に「国民の痛みに地方も応えてもらわなければいけない」と重ねて強調した。
国の平成24年度一般会計予算案でも、地方自治体への地方交付税交付金は全体の18・4%を占めており、今後、社会保障費とともに歳出削減の対象となる可能性がある。岡田氏は番組内で「独立行政法人や特別会計の改革と同時に、地方との関係や社会保障も聖域ではない」と述べ、交付金の見直しを、大阪市の橋下徹市長らが主張する地方への税源移譲と合わせて検討していく姿勢を示した。
ただ、こうした前のめり気味の発言は、国家公務員給与削減の臨時特例法案をめぐる民主、自民、公明3党の実務者協議にも影響を及ぼしそうだ。
自民、公明両党は国家公務員だけでなく地方公務員の給与も削減し、削減分の交付金を震災の復興費に充てるよう要求。これに対し民主党は先週末、「全国の自治体は震災直後から長期に人的・物的支援をしている」などとして、給与削減は自治体の自主判断に委ねるという妥協案を自公側に水面下で提示している。
日教組出身の輿石東(こしいし・あずま)幹事長ら公務員労組の強力な支援を受ける民主党内の議員に配慮し、地方公務員の給与削減を事実上棚上げする案だが、自民、公明両党は「話にならない」と態度を硬化させている。今回の妥協案は岡田氏が主張する地方歳出の削減要請とも矛盾しており、今後の実務者協議の中で、民主党内の足並みの乱れを追及されかねない状況だ。
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