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毎日新聞 3月19日(月)11時20分配信
仙台市は18日、東日本大震災で地滑りが多発した丘陵地にある太白区緑ケ丘4の一部住民に集団移転を求める方針を正式に示した。市は移転対象が70〜80宅地になると想定している。同様に丘陵地にある泉区松森陣ケ原地区では3月末にも集団移転に向けた作業を本格化させることにしており、丘陵地2地区で集団移転が行われる見通しになった。
市内では内陸部の丘陵地にある宅地4031カ所で被害が起きた。専門家による市の審議会は昨年9月、緑ケ丘4など3地区について「移転が適切」などと指摘。奥山恵美子市長は2月、毎日新聞にこれらの地区の一部住民に集団移転を勧める考えを明らかにしていた。
市が18日、緑ケ丘4の住民に行った説明によると、被災状況を把握するための測量や、移転先の調査を3月末から開始。5月末に集団移転の対象区域案を住民に示すという。移転先については明示しなかった。
住民の受け止めはさまざまだ。元公務員の宮野賢一さん(75)は移転に前向きだが、「市は移転対象にしない宅地でも購入を考えてほしい」と注文する。移転対象にならなかった宅地が放置されれば、今後塀や壁が崩れ落ちるなどの事態が考えられ、移転しない住民に不安を与えると考えるからだ。
元会社員の我孫子捷夫(はやお)さん(69)は数年前、築34年の自宅を約800万円かけて改修した後、被災した。「改修費のローンが残っている。移転はやむを得ないが、現地復旧ができれば最善だとは思う」と話した。【平元英治】
3月19日朝刊
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