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毎日新聞 4月13日(金)0時10分配信

藤崎晋吾容疑者の家族は同容疑者がてんかんの疑いで治療中だったと証言し、事故との関連が取りざたされている。てんかん発作による重大事故は、昨年4月に栃木県鹿沼市で小学生6人がクレーン車にはねられ死亡するケースなど過去にも相次いでいる。規制強化を求める動きがある一方、規制が差別に拍車をかけ持病を隠す悪循環も指摘される。

 治療法の向上などにより、02年の道路交通法改正で、過去2年に発作がないなど一定の条件下で医師が判断すればてんかん患者の免許取得が可能になった。だが、持病の不申告に罰則はなく、運転者の良心に任されているのが現状だ。

 警察庁によると、運転者の発作・急病による交通事故は11年に254件発生。てんかんによる事故は73件で、うち5件が死亡事故だった。

 今月9日には鹿沼市の事故の遺族が、再発防止のために道交法改正などを求める請願書と約17万人の署名を小川敏夫法相らに提出。警察庁は、てんかん患者を巡る交通事故対策について検討を始める方針を示した。

 日本てんかん協会は今回の事故について「原因が解明されていない段階でコメントはしない」という。だが協会関係者は差別の助長を懸念し「心臓や脳などの病気でも発作は起きる。てんかんと関連づけることには慎重であってほしい」と話す。協会は発作を起こす場合などは運転しないよう呼び掛ける一方、てんかん患者に限定した厳罰化の動きには反対し、今月9日に「病名による差別はしないでほしい」などと要望したばかりだった。

 日本てんかん学会の専門医で広島市民病院の伊予田邦昭医師は「正しく服薬や治療をしていれば運転中に発作を起こすことはめったにない。てんかんのある人が必ず事故を起こすとの誤った印象は持たないでほしい」と話し、「まずは主治医に相談を」と呼びかける。

 一方、事故の遺族の思いは複雑だ。交通事故遺族らの自助団体「TAV交通死被害者の会」(事務局・大阪市北区)の西浦義朗代表(50)は「患者側も、車という凶器を運転する責任の重さを意識してほしい」と訴えている。【田所柳子、林田七恵、村上尊一】

 ◇藤崎容疑者、1年前に「てんかんの疑い」

 藤崎容疑者宅の近くに住む姉によると、藤崎容疑者は約10年前にバイク事故で頭を強く打ち、一時危篤状態になった。言語障害が残ったがリハビリでほぼ回復。だが通院は続けていたという。

 約1年前に「てんかんの疑い」と診断された。最近3カ月は症状がひどくなり、家族会議で「仕事も危なくて続けられない」として転職を検討していた。母親は区役所に障害者認定について相談したばかりだったという。

 姉は「家族は仲が良く、夕食後はよく話し込んでいた。弟も仕事が好きだった」といい、「一日も早く車に乗るのをやめさせるべきだった。家族の認識が甘かった。亡くなった人にどうおわびすればよいのか」と悔やんだ。

 藤崎容疑者と同居する父親も、藤崎容疑者にてんかんとみられる症状があって服薬していたことを認め、「今朝はいつも通り出かけた。てんかんのことは(息子から)会社に報告したと聞いた」と話した。【酒井祥宏、吉田卓也】

◇「国は対応を」鹿沼事故の遺族

 栃木県鹿沼市のクレーン車事故の遺族会代表で当時小学6年生の次男を亡くした大森利夫さん(47)は「何の罪もない人が理不尽に命を落とすのはおかしい。国には早く対応してくれるよう求めたい」と話した。【松本晃】

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