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2月12日12時40分配信 毎日新聞
【ワシントン及川正也】米大統領選の民主党指名争いは、「スーパーチューズデー」後の4戦ですべて敗北したヒラリー・クリントン上院議員が10日、選挙活動の屋台骨である選対本部長の交代に踏み切った。選挙戦のヤマ場が続く中での人事は、じわりと広がりつつある劣勢ムードを押し返したいとの陣営の危機感の表れともいえる。
「一般投票の総数でも獲得代議員数でも先行している」。クリントン氏は11日、苦戦を強いられているとの見方を否定した。だが、現実にはクリントン陣営には次々と苦難が襲い掛かっている。
選対本部長を務めたドイル氏更迭の背景には資金不足が指摘されている。オバマ氏は先月だけで通常の3カ月分超の3200万ドル(約34億2000万円)を獲得。さらに「スーパーチューズデー」後の数日で720万ドルを集め、クリントン氏に約80万ドルの差を付けた。
クリントン氏は500万ドルの資金を借り入れて選挙戦に投入、スタッフへの給料も減額するなど苦しい台所事情も露呈させ、資金力ではほぼ互角でありながら、資金運用のまずさに対する内部の不満がたまっていたという。
大票田を獲得して敵を圧倒するとの選挙戦略も効果を生んでいない。クリントン氏は選挙結果に拘束されないスーパー代議員で上積みを図るが、小中規模州の勝利で着実に積み上げるオバマ氏を引き離すに至っていない。
米メディアによると、7日には選挙戦を撤退したジョン・エドワーズ元上院議員(54)と極秘に会談、協力を求めたとされ、表向きの余裕とは裏腹に代議員獲得に躍起になっている実情が浮き彫りになった。
ヒスパニック系で長年の友人であるドイル氏更迭は組織面で「友人中心主義」の弊害が露呈したとの指摘もある。しかし、後任のマギー・ウィリアムズ氏はクリントン氏の元首席補佐官で側近主義が踏襲された。
クリントン陣営幹部は12日の「首都圏決戦」で劣勢なことを認めたうえで、クリントン氏が優勢な「大票田オハイオ、テキサス両州の決戦(3月4日)までに少しでも多くの代議員を獲得する」と強調した。
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