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9月19日20時45分配信 毎日新聞
民主、国民新両党の合併構想は、民主党の小沢一郎代表が役員会の了承まで取り付けたにもかかわらず、国民新党側の慎重論で断念に追い込まれた。旧郵政省出身の長谷川憲正参院議員(比例代表)が法律の制約で合流できないことが直接の要因だが、自民党総裁選(22日)に対抗する話題作りを急いだ拙速がたたったとも言えそうだ。
「全国の郵便局関係者から『合併で民主党になれば、応援はできない』と電話が殺到している」。長谷川氏は19日午前、国民新党の綿貫民輔代表に訴えた。「皆で一緒にやっていくのが基本。考えてみると、民主党の提案は欠陥だらけだ」。綿貫氏は「吸収合併は認めない」との腹を固めた。
長谷川氏は04年参院選で、自民党公認の比例代表候補として当選した。国会法などによると、比例代表選出の議員は当選した選挙で争った他党に移籍すると失職する。長谷川氏が両党合併で失職しないためには、民主党が解党して、新党を作る必要があった。
「長谷川氏は『郵政民営化見直し』の象徴的存在。彼がいなければ、郵政票もついてこない」。国民新党側は合併交渉のハードルを上げ、「対等合併し、民主党以外の名で戦う」との要求を突き付けることになった。
一方の民主党は、国民新党との合併協議開始が了承された18日の役員会で、鳩山由紀夫幹事長が「党名変更はあり得ない」と断言しており、今さらのめる要求ではなかった。
「しょうがないな。下から言われると、上がぶれてしまう」。小沢氏は合併を断念した綿貫氏との協議後、党幹部に電話し、悔しさをぶつけた。「この話は小沢代表と国民新党の亀井静香代表代行、綿貫氏の間で決まっていた。なのに綿貫氏がぶれた」(幹部)
国民新党が党内合意を得る過程で異論が相次ぎ合併断念につながった今回の出来事は、民主党が小沢氏のトップダウン態勢である現状をも浮き彫りにした。【小山由宇、野口武則】
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