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読売新聞 3月23日(水)21時57分配信
東日本巨大地震を受け、菅首相を取り囲む組織は増殖、肥大化する一方だ。
「既存の省庁の縦割りで物事が全く進まず、官邸が仕切るしかない」というのが首相周辺の説明だが、民主党側の組織も合わせると、相当な数が増えた。
地震直後に発足させた緊急災害対策本部、原子力災害対策本部はいずれも首相が本部長。17日には緊急対策本部の下に「被災者生活支援特別対策本部」、22日には同対策本部を各府省次官らが支える「被災者生活支援各府省連絡会議」が発足。このほか、13日には「電力需給緊急対策本部」、15日には東京電力と連携するための「福島原子力発電所事故対策統合本部」も発足。「この混乱時にとても機能的に動いているとは言い難い」(民主党筋)との指摘も出ている。
首相のブレーン的な役割を担う内閣官房参与の任命も相次いでいる。地震後に5人が追加され、態勢は総勢14人に膨張した。
首相は地震発生後、放射線、危機管理、情報通信の専門家を参与に迎え、22日には原子炉工学を専門とする2人を任命。2人は首相の母校・東工大の教授だ。
東京電力や経済産業省原子力安全・保安院に原子力の専門家がいるにもかかわらず、外から放射線や原子炉工学に詳しい学者らを次々参与に任命したのは、「これまでの経緯で、首相が東電や保安院に対する信頼を失ったため」(内閣府幹部)との見方が強い。
民主党内からは「首相が表に出ず、側近ばかり使って危機をしのごうとするのは、余裕のなさの表れだ。リーダーシップを持って官僚機構を使いこなし、民間と連携してオールジャパンで対策に取り組まなければこの危機は乗り越えられない」(中堅議員)との不満の声が出ている。
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