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産経新聞 2月21日(月)7時57分配信
【北京=矢板明夫、上海=河崎真澄】民衆によるデモが政権崩壊に結びついたチュニジアの「ジャスミン革命」にならい、北京や上海など中国の13の都市で20日、一党独裁打倒などを求める集会がインターネットで呼びかけられ、このうち上海市内では、集まった若者ら少なくとも6人が公安当局に身柄を拘束される騒ぎがあった。この日、中国当局に外出を禁止されたり連行されたりした民主活動家らは中国全土で100人以上に達したとの情報もある。中国当局は集会の呼びかけや中東・アフリカ情勢の検索制限などネット規制も強め、神経をとがらせている。
この日の呼びかけは南京や天津、広州なども含む各地で午後2時(日本時間同3時)に、共産党一党独裁体制の打倒や私有財産権の保障、報道や言論の自由など民主化を求めるスローガンを一斉に叫ぶよう求めるものだった。
上海市内の集合場所に指定された人民広場近くにはやじ馬ら数百人が集まった。中国人の若い男性4人が立ち話をしていたところ、このうち3人が警官らに理由なく連行された。さらに、共産党批判を叫んだ年配の女性1人と近くにいた男性2人も連行されて、騒然となった。
江蘇省南京では呼びかけに応じて民衆約50人が繁華街に集まったが、警察隊に取り囲まれてにらみあいとなり、解散させられた。
北京市内の天安門広場では、私服を含め数百人の警官が人の流れに目を光らせたほか、数十台の警察車両が集まって異様な雰囲気につつまれた。集会場所に指定された繁華街の王府井周辺でも厳重な警備体制が敷かれた。買い物客も含め、約2千人の人だかりができたが、集会は行われず、通行人の男性がデモ参加者に間違われて連行されそうになる場面もあった。
北京在住の民主化運動関係者によると、複数の民主活動家と人権活動家は19日夜に警察当局から「20日には外出しないように」と警告された上、同日早朝から警官が自宅周辺を取り囲むなど、事実上の軟禁状態となったという。家宅捜索でパソコンを押収された人もいるとの情報もある。
ネット上では、20日に集会を開けなかった都市に対して今後も毎週日曜日に行動を起こすよう呼びかけられている。中国も中東各国と同じく、食品を中心とした激しいインフレや社会の閉塞(へいそく)性に対する庶民の不満が強まっている。反日デモとは次元の異なる反体制運動に、中国当局は警戒を強めており、徹底的な取り締まりが行われそうだ。
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