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産経新聞 3月22日(木)12時2分配信
ロックやヒップホップなどのストリートダンスが子供たちの間でブームだ。新学習指導要領で、4月から中学校で武道とともにダンスが必修化。教育現場ではその取り組みが始まっている。(戸谷真美)
◆プロが特別授業
今月上旬、東京都渋谷区立広尾中学校(永見章校長)で、3年生約90人を対象にヒップホップダンスの特別授業が行われた。
「音楽を聴いて、ビートに合わせてね。大げさなくらいに体を動かして!」
特別講師のダンサー、YO−SINさん(34)がステージ上から生徒たちに呼びかける。ほとんどがヒップホップダンスは初めて。戸惑っていた生徒たちも動きを繰り返すうちに振り付けを覚え、曲に合わせて笑顔で踊った。
同校の淵之上笑子教諭は「ヒップホップのようなダンスは教えるのが難しい。スクリーンに映像を映すとか、外部から先生を呼ぶなど工夫して取り入れたい」。YO−SINさんは「(ダンスという)表現を体育で教えるのは評価が難しいと思う。でも、おとなしい子が意外な面を見せることもある。そういうところを評価できればいいと思う」と話す。
◆習い事に定着
ヒップホップなどのダンスは子供たちの間に浸透しつつある。ベネッセコーポレーションが平成21年に行った調査では、ダンスを習う小学生は女児で9%だが、ピアノなど楽器のレッスンやスイミングスクールに次ぐ人気。エンターテインメント大手のエイベックスグループが主催するダンススクールは14年に1クラスからスタートしたが、現在は提携スポーツクラブの教室を含め全国140カ所、963クラス。幼児から高校生まで約1万2千人が学んでいる。
21年発刊の小中学生向けのストリートダンス情報誌『ダンス・スタイル・キッズ』も季刊から隔月に発行を増やす。
同誌の石原久佳編集長は「今の子供たちはストリートダンスが当たり前にある環境で親しみやすい。アンダーグラウンドな文化というイメージはあるが、授業に取り入れられることで改善され、しばらく盛り上がりは続くのではないか」と話している。
■ファッションなど関連産業活況
中学校でのダンス必修化に伴い、衣料品産業が活況だ。
流通大手のイオン(千葉市美浜区)は、子供服メーカーのナルミヤ・インターナショナルなどと共同開発した小中学生向けのダンスウエアを全国の118店舗で展開。キッズダンスモデルの意見を取り入れ、動きやすくてカラフル、汗をかいても透けないなどの工夫をした。靴製造大手のアキレス(東京都新宿区)も小学生に人気の「瞬足」に女児向けダンス用シューズ6種を加えた。スピンやステップがしやすいよう靴底を加工。販売は好調で、年間10万足の目標を25万足に増やしたという。
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