|
★真夏の[都市伝説]を科学する
昔からよく耳にしたのが「扇風機に当たったまま寝ると死ぬ」という都市伝説。これ、ウソのようで本当の話なのだそう。
「70〜80年代を中心に、実際の死亡例が新聞などで報じられています。例えば’72年の毎日新聞では、風呂上がりに扇風機をつけっ放しで寝た男性が、心臓麻痺で死亡したという記事があります。その後も’70〜’80年代には断続的に似たような死亡事故が報じられており、’87年の同紙では、『都内では’86年にクーラー・扇風機が人を殺す例が5件あった』とも書かれています」(医療ジャーナリスト・森田豊氏)
扇風機だけではなくクーラーでも! では死亡の原因は一体、何?
「かいた汗が多量に蒸発する際に生まれる気化熱です。これにより体温が奪われて低体温症となることもありますし、脱水状態に陥ると血液がドロドロになって脳梗塞や心筋梗塞を起こすこともあり得ます。睡眠の際、体の同じ場所に強い風を当て続けるのは避けたほうがいいでしょうね」
また、汗をかくため「夏場は痩せやすい」と考えられがちだが、これは誤解だそう。
「汗をかくとエネルギーを多く消費しているような気がしますが、実は真逆で、夏は冬に比べて10%も基礎代謝が低下するという報告があります。外気が低い冬であれば、体温を保つために人は多くのエネルギーを使いますが、夏は外気と体温に差がないので、エネルギーをあまり使わないんですよ。さらに『夏バテ防止に』とカロリーを取りがちになる人もいるので、夏は太りやすい季節とも言えるかもしれません」
また、「プールに入った後は目を洗ったほうがよい」という定説。U字型の水道で洗った経験のある人は多いはずだ。
「水泳後の洗眼は、目の表面を保護している成分まで洗い流してしまい、かえって目によくないという研究結果が出てきたんです。そもそもプール後の洗眼は、厚生労働省の呼びかけで、結膜炎などの感染拡大を防ぐために始まったもの。その誤った常識が慣例化して広まってしまったんですよ」
ちなみにプールに入る前に、ツバをつけた指を耳に入れてる人がたまにいるけど、あれも迷信?
「水が入らないよう、耳栓代わりにツバで耳を保護する…という行為のようですね。これは昔の素潜りの漁師が、草をツバで丸めて耳栓にしていたことが起源のようですが、ツバだけではまったく効果はありません(笑)」
|