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ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト4月13日(火) 18時23分配信 / 海外 - 海外総合

宇宙はロシアのマトリョーシカ人形のように入れ子構造になっているのかもしれない。最新の研究によると、私たちの住む宇宙は、別の大きな宇宙のブラックホール内部に埋め込まれている可能性があるという。同様に、私たちの宇宙のブラックホールも、極小サイズから大質量のものまですべて“別世界”につながる出入り口の可能性がある。

非常に衝撃的なこの新理論によれば、ブラックホールは宇宙と宇宙の間をつなぐトンネル、すなわち時空を高速で移動できるワームホールの一種ということになる。また、ブラックホールに引き寄せられた物質はブラックホールの中心(特異点)で押しつぶされるというのが通説だが、ブラックホールの裏側に“ホワイトホール”を想定してそこからあふれ出ていくと考えている(「Physics Letters B」誌4月12日号掲載)。

この研究を行ったインディアナ大学の物理学者ニコデム・ポプラウスキー氏は、「ブラックホールに落ちていく物質の螺旋運動に関して新しい数学モデルを提示した」と説明。アルベルト・アインシュタインがブラックホールの中心にあると予測した「時空特異点」に代わる存在として、同氏の方程式が示すワームホールは十分にあり得るという。

アインシュタインの一般相対性理論方程式によれば、ある領域内の物質が極めて高い密度を持つようになると常にそのような特異点(あらゆる物理量が無限大になってしまう点)が生まれるとされており、ブラックホールの超高密度の中心部がよく言及される。

アインシュタイン理論では、特異点はゼロの体積で、逆にエネルギーと物質の密度は無限大になるとされている。この概念はさまざまな方面から得られた間接的な証拠によって支持されているが、このパラドックスは現在の科学者を悩ませる最大の難問だ。

しかしポプラウスキー氏の考えが正しければ、こうした特異点説を受け入れる必要はなくなる。新方程式によると、ブラックホールに吸い込まれ破壊されるかのように思われる物質は、実は吐き出されて、別の現実世界の銀河や恒星、惑星の構成成分となっているという。

「ブラックホールをワームホールと考えることで、現在の宇宙論の謎をいくつか解明できる可能性がある」とポプラウスキー氏は話す。例えば、ビッグバン理論によると、この宇宙はある特異点から始まった。しかし、「そのような特異点がどのように形成されたのか」という点について満足のいく説明を提示できる専門家はいない。

ポプラウスキー氏は、「私たちの住む宇宙が特異点ではなくホワイトホールから誕生したとすれば、ブラックホールやビッグバンの特異点に関する問題も同時に解明される」と話す。

また、「ガンマ線バースト」と呼ばれる現象についても説明できる可能性がある。この宇宙でビッグバンに次ぐ強力な爆発現象であるガンマ線バーストは、発生原因が依然として謎に包まれているが、別宇宙からワームホールを通過して来た物質の放電と解釈できる。

ポプラウスキー氏の理論は検証可能か否か。同氏は方法が少なくとも1つあるという。ブラックホールには回転しているタイプがある。この宇宙自体が回転するブラックホール内部で生まれたと仮定すると、我々も“親”の回転を継承していると考えてもおかしくない。

「将来、私たちの住む宇宙が予測可能な向きで回転しているとわかれば、ワームホール説を支持する間接的な証拠となる」とポプラウスキー氏は話す。

さらに、ワームホール説は「なぜこの宇宙は物理学理論の予想と食い違うのか」という点についても解明の手掛かりになると考えられる。

標準的な物理学モデルに基づくと、ビッグバン以降、この宇宙の曲率は時間の経過とともに増大しているはずである。つまり、大きさは有限だが果てはない。137億年が経過したいまでは、私たちがいる場所は閉じた球形の面を持つ宇宙ということになる。しかし、これまでの観測結果によると、この宇宙はどの方向を見てもかなり平らなようだ。この謎はビッグバン理論において「平坦性(へいたんせい)問題」と呼ばれている。

また、非常に初期の宇宙で誕生した光を解析したデータにより、ビッグバン直後の物質はすべてがかなり均質な温度だったことがわかっている。「宇宙の地平線」の両端にあり相互に作用したはずのない天体が、なぜ一様の性質を持つのか。この謎は「地平線問題」と呼ばれている。

このような矛盾点を説明するため、「宇宙のインフレーション」という概念が考案された。インフレーション理論では、宇宙の誕生直後、指数関数的に光よりも速い速度で膨張したと考えられている。インフレーションが進み、宇宙は原子より小さなサイズから1秒もたたないうちに天文学的な大きさに広がっていった。そして、この理論が宇宙の地平線問題と平坦さの問題を一挙に解決した。

しかし、インフレーションが実際にあったとしても、そのきっかけについて専門家たちはいつも説明に苦しんでいる。そこで、新しいワームホール説の登場だ。

一部のインフレーション理論では、通常の物質とは異なる理論上の「エキゾチック物質」を想定している。重量に応じて引きつけるより、むしろ退ける負の性質を帯びている。

ポプラウスキー氏は、「エキゾチック物質の誕生、それは初の大質量星の一部が崩壊してワームホールになった時と私の方程式は示している」と話す。「ワームホールを形成するエキゾチック物質とインフレーションの引き金となったエキゾチック物質の間には、なんらかの関係があるとみている」。

「ブラックホールの内部に別の宇宙が存在する」という説を唱えたのは、ポプラウスキー氏が初めてではない。以前、その可能性を指摘していたアリゾナ州立大学の理論物理学者ダミアン・イーサン氏は次のように話す。

「私たちの研究では解が存在する可能性を示しただけだったが、ポプラウスキー氏は一般相対性理論の枠内の方程式でブラックホールが宇宙間の出入り口となる現実解を発見している」。

「ただし」とイーサン氏は続ける。「あくまで理論上のアイデアだが。素粒子レベルを扱う量子重力の研究が今後進めば、この方程式も洗練され、ワームホール説が支持できるか棄却されるか判断できるだろう」。

カリフォルニア大学デービス校の物理学者アンドレアス・アルブレヒト氏も次のように話す。「全体的に、ワームホール説は興味深いが、私たちの宇宙の起源を説明できる画期的な解答ではない」。

もし別の親宇宙の物質があふれ出たとしても、起源という問題に関しては、謎を別の現実世界に転嫁しただけではないのか。その親宇宙のほうは一体どうなるのだろう。

「ただ、宇宙をつなぐワームホールというアイデアは、ブラックホールの特異点というアイデアと比べて特に突飛な話ということでもない。新説が珍妙に聞こえるとしても退けてしまうには惜しい。この分野で扱う事象はすべて、かなり風変わりなのだ」。

3月22日3時4分配信 時事通信

 地球から約100億光年も離れた銀河では、地球がある天の川銀河(銀河系)より約100倍も速いペースで、新たな恒星が次々に生み出されている可能性が高いことが分かった。英ダラム大などの国際研究チームが、最先端の望遠鏡で観測に成功し、英科学誌ネイチャー電子版に22日発表した。

宇宙は137億年前にビッグバンで誕生したと考えられており、観測成果は初期の宇宙の形成過程を探るのに役立つと期待される。

3月9日4時5分配信 毎日新聞

 太陽の南極と北極に黒点並みに強い磁場が斑点状に散らばっていることを、国立天文台などが太陽観測衛星「ひので」を使って発見した。黒点のもとになる「たね」と考えられるという。国立天文台の常田佐久教授(太陽物理学)は「極域の磁場は将来の黒点数の重要な指標。地球の気候変動を予測する材料にもなるかもしれない」と話している。

 国立天文台野辺山太陽電波観測所(長野県南牧村)の下条圭美助教(同)らは、ひのでで極域付近の磁場を観測。両極に黒点とほぼ同じ1000ガウス程度の磁場が数十個点在することが分かった。直径約4000キロと黒点の10分の1以下、平均寿命は約10時間で、黒点(数日から数カ月)より短かった。

 極域付近の磁場は、太陽の自転や対流によって内部で増幅され、約11年後に赤道付近の表面で一部が飛び出すと黒点になる。従来考えられていた極域の磁場は黒点のたねとなるには弱すぎたが、今回の磁場は十分な強度を持つという。

 黒点の数は11年周期で増減し、現在は数が減る「極小期」。07年以降はほとんど現れず、黒点がまったくない日は通常の極小期より多いうえ、周期も延びている。過去には数百年から1000年の間隔で、50〜100年にわたり黒点がない時期があり、その多くは地球の寒冷期と一致する。【須田桃子】

3月7日14時13分配信 時事通信

 【シドニー時事】南極大陸の氷河から舌のように海に張り出していた巨大な氷が、長さ97キロの巨大氷山の衝突で分離、長さ78キロ、面積にして神奈川県を上回る2500平方キロの新たな氷山となって漂流し始めたことがこのほど、オーストラリアとフランスの研究者らの観測で分かった。

 研究者らによると、氷は、東経146度、南緯67度付近で「メルツ氷河」から2月中旬に分離した。氷河とつながっていた部分では、約20年前から亀裂が拡大。研究者らは長年、その様子を観測していた。分離した部分の氷は約70年かかって形成されたものという。 

3月6日5時33分配信 時事通信

 カナダ北西部、ユーコン準州の山岳地帯で、約7億年前(原生代後期)に地球全体が凍結する「スノーボールアース(雪玉地球)」となった可能性を示す地層が見つかった。米ハーバード大やカナダ地質調査所などの研究チームが、6日までに米科学誌サイエンスに発表した。

 スノーボールアース説は1992年に提唱され、オーストラリア南部などで証拠とみられる地層が見つかっているが、まだ少ない。原生代の約22億年前以降、数回起きたと考えられ、調査結果は気候変動の解明に役立つと期待される。

 地球全体が凍結しても、所々に生物が生き残り、厳しい環境がかえって動物の進化を促した可能性があるという。 


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