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ものすごい、パワーのある、本です。 時代ものでありながら、宮部さんの本は、独特の怖さと読ませてしまうチカラで満ち溢れて いて、一度読んで、それでも呼ぶので二度読んで。結局、三回読みました。 主人公は、こころに深い傷を負った、きれいな娘さんです。 その傷に対しての荒療治が、いわゆる「百物語」のようなものなのです。 ですがまあ、タイトルどおりの、おそろし、で、ありまして。 第一話 曼珠沙華 第二話 凶宅 第三話 邪恋 第四話 魔鏡 最終話 家鳴り の、五話から構成されており、それぞれがそれぞれとリンクし合って、たんたんたんっと たたみかけるように、見事に終わります。欲を言えば、もっと長くして欲しかったかな。 人物描写はいつものとおりですが、そのかたの着ているもの、いる場所、ふすま、畳、 活けてある花、屋敷、通り、お店、すべてに色が付いている本です。 ありありと、そこにいるかのような、錯覚さえも起こしそうな、くらっとする本。 それぞれの登場人物や家族構成はもとより、しつこいくらいになぞってゆくその人々が、 いのちをもって語りかけてくるような、怖ろしい本です。 怖がりのかたは、やめたほうがいいくらいの、まがまがしさも、あります。 そのなかで、再生してゆく物語は、いまのわたしにはとてもありがたいものでした。 間違いなく、一気に読めます。読みたくなくっても、本が呼んでいます。 2008年出版の、この本。 図書館にすぐに予約して、予約をしていることをすっかり忘れていた頃に、急に現れたのも ああ、おそろしい。 そして、装丁の、とっても綺麗な本です。おまけに、「さしえ」もある。 それがこの物語に、少しほっとさせる、良いスパイスになっています。 この本、「おそろし」には、副題が付いておりました。 「三島屋変調百物語事始」おっと。 事始、ってえことは、続きがあるのかしら。 やっぱり、おそろし、でした。お後がよろしいようで。 月のさんの、新しいバナーを使いました。
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2009年06月01日
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