うちなあぐち日記

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 さてぃ、『大川敵討(ううかあてぃちうち)』ぬ見所(みいどぅくる)、うんにゅきてぃ来(ち)ゃあびたしが、見(ん)ちちゃる通(とぅう)い、芝居(しばい)ぬ手本(てぃふん)とぅんなたるびけえのあいびらな、民謡(ふぁうた、はうた)んかいん、響(ふぃび)ちょおいびいん。

うぬ一(てぃい)ちえ、
 名(なえ)得(い)いらっとおる前川朝昭作詞ぬ「兄弟小節(ちょうでえぐゎあぶし)」ぬ歌詞んかい「行逢(いちゃ)りば兄弟(ちょうでえ)、何(ぬ)隔(ひ)てぃぬあが」んでぃぬ歌詞ぬあいびいしが、『大川敵討』ぬ泊ぬ村原んかい言(ゆ)る詞(くち)んかい「ああ、いきやへは、兄弟、何(のを)うち隔のあが」(口語音=ああ、いちぇええわ、ちょうでえ、ぬ、ふぃだてぃぬあが)から抜(ぬ)じぇえるむんやいびいん。

また、うぬ二(たあ)ちえ、
 くりんまた名ぬある端歌やいびいしが、伊良波伊吉作詞ぬ「情(なさき)の歌(うた)」んかい、「昔(んかし)、聖者(ふりむん)ぬ言(い)ちぇる事(くとぅ)守(まむ)て、義理(じり)てしや何(ぬ)やが」んでぃあいびいん。くりん、『大川敵討』ぬ谷茶(たんちゃ)ぬ詞)んかいある「昔ふれ者の言ちゃること守て、浮世暮されめ」(口語=んかし、ふりむんぬいちゃるくとぅ、まむてぃ、うちゆ、くらさりみ)から抜じぇえるむぬやんでぃち、分(わ)かやびいん。

 聞(ち)ち慣(な)りたる詞がやたら、あらんでえ、組踊(くみをぅどぅい)らあさん無(ね)ら詞やんでぃが思(うむ)とおみせえたらあ、舞台(ばんく)からうぬ詞ぬ聴(ち)かりやびたくとぅ、座(ざあ)ぬ人(ちゅ)ん達(ちゃあ)から笑(われ)え声(ぐぃい)ぬ湧上(わちゃ)がやびたん。

 うんな事ん、『大川敵討』ぬ詞ぬ話し言葉(くとぅば)んかい近(ちか)さくとぅどぅやら筈(はじ)んでぃ思(うむ)やびいん。
 
続ちゅん。

【語句】
民謡んかい響ちゃる『大川敵討』=民謡にも影響した『大川敵討』
さてぃ、『大川敵討』ぬ見所、うんにゅきてぃ=さて、『大川敵討』の見所を述べて、
来ゃあびたしが、見ちちゃる通い、芝居ぬ手本とぅん=きましたが、見てきた通り、芝居の手本とも、非丁寧文「来ゃしが〜」。
なたるびけえのあいびらな=なったばかりでありませんで、非丁寧文「〜びけえのおあらな」。
民謡んかいん、響ちょおいびいん=民謡にも影響を与えています。非丁寧文「〜響ちょおん」。
うぬ一ちえ=その一つに
名得いらっとおる前川朝昭作詞ぬ「兄弟小節」ぬ=有名な前川朝昭作詞の「兄弟小節」の
歌詞んかい「行逢りば兄弟、何隔てぃぬあが」んでぃぬ=歌詞に「出逢えば兄弟、何の分け隔てがあるものか」との
歌詞ぬあいびいしが、『大川敵討』ぬ泊ぬ=歌詞がありますが、『大川敵討』の泊の、非丁寧文「歌詞ぬあしが〜」。
村原んかい言る詞んかい=村原に言うセリフの
「ああ、いきやへは、兄弟、何うち隔のあが」=「ああ、出逢えば兄弟、何の分け隔てがあるものか」、註「うち隔て」の「うち」は強調を表す接頭語。語句によっては「打ち」を当てることもあります。
(口語音=ああ、いちぇええわ、ちょうでえ、ぬ、ふぃだてぃぬあが)
から抜(ぬ)じぇえるむんやいびいん=からとったものです。非丁寧文「〜むんやん」。
また、うぬ二ちえ=また、その二つに、
くりんまた名ぬある端歌やいびいしが=これもまた、有名な民謡ですが、非丁寧文「〜端歌やしが」。
伊良波伊吉作詞ぬ「情の歌」んかい=伊良波伊吉作詞の「情の歌」に
「昔、聖者ぬ言ちぇる事守て、義理てしや何やが」=「昔、糞真面目な者が言った事を守って、(では一体)義理とうものは何なのか」、注:「ふりむん」は「気狂い、バカ者」という意味の他、「バカ正直、糞真面目」という意味もあるので、作詞者は「聖者」を当てているのでしょう。
んでぃあいびいん=とあります。非丁寧文「んでぃあん」。
くりん、『大川敵討』ぬ谷茶ぬ詞んかいある=これも、『大川敵討』の谷茶のセリフにある
「昔ふれ者の言ちゃること守て、浮世暮されめ」=「昔、バカ正直者の言った事を守って、俗世界で暮らしていけるか」
(口語=んかし、ふりむんぬいちゃるくとぅ、まむてぃ、うちゆ、くらさりみ)
から抜じぇえるむぬやんでぃち、分かやびいん=からとったものだとわかります。非丁寧文「〜分かるゆん」。
聞ち慣りたる詞がやたら、あらんでえ=聞きなれたセリフだからだったのか、あるいは、
組踊らあさん無ら詞やんでぃが思とおみせえたらあ=(格調高い)組踊らしくないセリフだと思ってだたのか、非敬語「〜思とおたらあ」。
舞台からうぬ詞ぬ聴かりやびたくとぅ、座ぬ人ん達から=舞台からそのセリフが聞こえましたので、聴衆から 非丁寧文「〜聴かりたくとぅ」。
笑え声ぬ湧上がやびたん=笑い声が沸き起こりました。非丁寧文「〜湧上がたん」。
うんな事ん、『大川敵討』ぬ詞ぬ話し言葉んかい=そんな現象も『大川敵討』のセリフが(今の)話し言葉に
近さくとぅどぅやら筈んでぃ思やびいん=近いからなのだろうと思います。非丁寧文「〜思ゆん」。

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前(めえ)ぬ記事(ちじ)からぬ続(ちじ)ち

三(みい)ちに
 後(あとぅ)じいぬ敵討(てぃちうち)ぬ場面まんぐらあからあ、原国兄弟(はらぐにちょうでえ)んでえ、出(ん)じゆる人(ちゅ)ぬ多(うほう)くなてぃ来(ち)ゅうしん、他(ふか)ぬ組踊(くみをぅどぅい)と変(か)わとおいびいん。ただ、今(なま)小説とぅか映画ねえし、前予(めえかに)てぃぬ徴(しるし)ん見(み)しらんようい、出(ん)じゃすせえ、今前(いまめえ)やあらのおあいびんしが…。

 原国兄弟ぬ谷茶按司、討ちゅる話や、玉城朝薫世(たまぐしくちょうくんゆう)ぬ「二童敵討」んかい、いやでぃん似(い)したるむぬがやら分かやびらん。

四(ゆう)ちに
 乙樽(うとぅだる)とぅ谷茶(たんちゃ)ぬ言(い)ちゃい外(は)んちゃいぬ差(さ)し詰(ち)まいとぅ可笑(うか)しさぬ違(ちが)うるうさあに、混(まん)きらっとおる所(とぅくる)お、後々(あとぅあとぅ)、悲劇ぬ中(なあか)んかい喜劇ぬ混んち行ちゅる沖縄芝居(うしなあしばい)ぬ形枕(かたまっくゎ)とぅなてぃ行(ん)じゃる風儀(ふうじ)ぬある事やいびいん。

五(いち)ちに
 乙樽ぬ使(ちけ)えやる泊(とぅまい)とぅ敵(てぃち)ぬ城(ぐしく)んかい、押(う)し入(い)っちゃる乙樽ぬ分かしみ、窺(うか)がてぃ歩(あ)っちょおたる村原(むらばる)とぅぬ言ちゃい外んちゃいかいん、今(なま)ぬ沖縄語(うちなあぐち)とぅ、なんぞお変わらんあい、今前ぬ芝居ぬ手本(てぃふん)とぅなてぃが居らんわかやびらん。

続ちゅん。

【語句】
前ぬ記事からぬ続ち=前の記事からの続き
三ちに=三つに
後じいぬ敵討ぬ場面まんぐらあからあ=後半の敵討の場面あたりからは
原国兄弟んでえ、出じゆる人ぬ多くなてぃ来ゅうしん=原国兄弟など登場人物が多くなてくるのも
他ぬ組踊と変わとおいびいん=他の組踊と(構成)が違います。非丁寧文「〜変わとおん」。
ただ、今ぬ小説とぅか映画ねえし、前予てぃぬ徴ん=ただ、現代小説や映画のような伏線も
見しらんようい、出じゃすせえ=敷かずに登場させるのは、
今前やあらのおあいびんしが…=現代的ではありませんが…。非丁寧文「〜あらのおあしが…」。
原国兄弟ぬ谷茶按司、討ちゅる話や=原国兄弟が谷茶按司を討つ話は
玉城朝薫世ぬ「二童敵討」んかい=玉城朝薫時代の「二童敵討」に
いやでぃん似したるむぬがやら分かやびらん=きっと似せたのかも知れません。非丁寧文「〜分からん」。
四ちに=四つに
乙樽とぅ谷茶ぬ言ちゃい外んちゃいぬ=乙樽と谷茶の会話が
差し詰まいとぅ可笑しさぬ違うるうさあに=緊迫感とユーモラスが交互に
混きらっとおる所お、後々=織り交ぜられているところは、後世の
悲劇ぬ中んかい喜劇ぬ混んち行ちゅる沖縄芝居ぬ形枕とぅ=悲劇の中に喜劇を織り込む沖縄芝居の原型と
なてぃ行じゃる風儀ぬある事やいびいん=なっていったかも知れないことです。非丁寧文「〜事やん」。
五ちに=五つに
乙樽ぬ使えやる泊とぅ敵ぬ城んかい、押し入っちゃる=乙樽の使者である泊と敵城に乗り込んだ
乙樽ぬ分かしみ、窺がてぃ歩っちょおたる村原とぅぬ=乙樽の状況を把握しようと尋ね回っていた村原との
言ちゃい外んちゃいかいん、今ぬ沖縄語とぅなんぞお変わらんあい=会話も現代の沖縄語とそれほど変わらいないし
今前ぬ芝居ぬ手本とぅなてぃが居らんわかやびらん=現代芝居に影響を与えたかも知れません。非丁寧文「〜わからん」。
続ちゅん=つづく。

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 「大川敵討(ううかあてぃちうち)」見(ん)ち肝(ちむ)ぬ思(うみ)たる事(くとぅ)ゆ、なあふぃん、うんぬきてぃなあびら。

 専門(しんむん)ぬ先生(しんしい)ん達(ちゃあ)んみそうちょおる事どぅやいやさびいしが、組踊(くみうどぅい)ぬ極(ちくり)やんでぃ言(い)しん済(し)まびいん。
 ただ、長(なが)さるびけえやあいびらん。
 物語(むががたい)ぬ根末(にいすら)あ、徒(ただ)真っ当ばあやあらんようい、色(いる)んな事ぬまちぶいあじてぃ、今(いま)めえぬ小説風儀(しょうっしちふうじい)またハリウッド映画風儀さあに、組み立てぃらっとおいびいん。
 
 一(てぃい)ちに、
 自(どぅう)ぬ子(くゎ)捨(し)てぃてぃ迄(までぃ)、君親(ちみうや)大川(ううかあ)ぬ産(な)し子、救(すく)い出(んじゃ)じゃさんでぃする乙樽(うとぅだる=村原ぬ妻、若君ぬ乳親)と村原ぬ諍(あらげ)えぬ混(ま)んちょおしえ、味方同士ぬ問答(むんどう)ふぃんどうなとおいびいん。
 続(ちぢちゅん)。

 二(たあち)に、
 敵方(てぃちがた)ん又(また)、谷茶按司(たんちゃあじ)とぅ谷茶ぬ臣下(しんか)満納、石川とぅぬ割(わ)りんあいびいん。村原ぬ妻(とぅじ)ぬ扱(あちけ)えぬ事なかい、乙樽ぬ影(かあぎ)んかい惚(ふ)りとおる谷茶按司とぅ、彼女(うり)ぬ来(ち)ゃしえ、敵(てぃち)ぬ物企(むんだく)んやあらんがあらんでぃ疑(うた)げえとおる臣下ぬ達とぅぬ言いがあ合(ええ)。

 続(ちじ)ちゅん。

【語句】
大川敵討、見ち肝ぬ思たる事ゆ=大川敵討を鑑賞して、感じたことを
なあふぃん、うんぬきてぃなあびら=さらに、述べてみます。
専門ぬ先生ん達んみそうちょおる事どぅやいやさびいしが=専門家も指摘していることなのですが、非丁寧文「〜事どぅやしが」。
組踊ぬ極やんでぃ言しん済なびいん=(大川敵討は)組踊の最高傑作といってもよいでしょう。非丁寧文「〜済むん」。
ただ、長さるびけえやあいびらん=いたづらに(物語が)長いというだけではありません。非丁寧文「〜あらん」。
物語ぬ根末あ、徒だ真っ当ばあやあらんようい=物語の展開は単純・単調なのではなく
色んな事ぬまちぶいあじてぃ、今めえぬ小説風儀=さまざまな事が複雑に入り交じって、現代小説的で、
またハリウッド映画風儀さあに、組み立てぃらっとおいびいん=また現代ハリウッド映画並の構成になっています。非丁寧文「〜組み立てぃらっとおん」。
一ちに=その一つに
自ぬ子、捨てぃてぃ迄、君親、大川ぬ産し子=自分の子を捨ててまで、主人、大川按司の若君を
救い出じゃさんでぃする乙樽(村原ぬ妻、若君ぬ乳親)と=奪い返そうとすする乙樽(村原の妻で若君の乳母)と
村原ぬ諍えぬ混んちょおしえ=(夫)村原との葛藤も入り込み、
味方同士ぬ問答ふぃんどうなとおいびいん=まさに味方同士(夫婦同士)の葛藤もあります。非丁寧文「〜なとおん」。
二(たあち)に=その二つに
敵方ん又、谷茶按司とぅ谷茶ぬ臣下満納、石川とぅぬ=敵方もまた、谷茶按司と彼の家来の満納、石川との
割りんあいびいん=内部分裂もあります。非丁寧文「〜あん」。
村原ぬ妻ぬ扱えぬ事なかい=村原の妻の処遇をめぐって、
乙樽ぬ影んかい惚りとおる谷茶按司とぅ=彼女(乙樽)の美貌に惚れ込んだ谷茶按司と
彼女ぬ来ゃしえ、敵ぬ物企んやあらんがあらんでぃ=彼女が乗り込んできたのは、敵の陰謀ではないかと、
疑げえとおる臣下ぬ達とぅぬ言いがあ合=疑っている家来たちとの言い争い。
続ちゅん=続く

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 越(くぃ)た月(ちち)ぬ29日(にち)、琉球新報ホール於(をぅ)てぃ、組踊(くみうどぅい)「大川敵討(ううかあてぃうち)」耳薬(みみぐすい)し、来(ち)ゃあびたん。
 三年(んちゅ)首尾(しゅび)しちゃる新報社屋(しゃや)ぬ首尾備御祝(しゅびうゆゑえ)ぬ催(むゆう)し物(むん)ぬ一(てぃ)いちとぅしちぬむぬやいびいたん。
 
 「大川敵討」や組踊ぬ中(なか、なあか)んじん一番(いっちん)、長(なが)さい、また、んずみてぃ、長さる口(くち)んあいびいん。ただんちょうん、難(むち)かまらさる組踊やいびいしが、プログラムぬ案内(あんねえ)なかいや若手(わかむんちゃあ)ぬ望(ぬずみ)なかいすんでぃち、あいびいたん。
 
 今(なま)あ、我(わあ)が知(し)っちょおる限(かじ)りなかいや、男(ゐきが)やれえ、いいくる声変(くぃいが)あいし後(あとぅ)から、沖縄声(うちなあぐぃい)しいゆすい、語韻(ぐいん)にちいてえ、何(ぬう)ん、心配(しわ)あ、せえ居(をぅ)いびらんたしが、ちゃんとぅ、口ん覚(うび)いてぃ、組踊らあしゃる胴持(どぅうむ)ち形(ない)ぬないがやあんでぃ思(うむ)とおいびいたしが、上(うゎあ)ば思(うみ)いどぅやいびいたる。

 また、士族発音ぬんなとおいびいたん。例(たとぅ)れえ、開音「す」や「すぃ」、「つ」や「つぃ」んでぃち、「し」とぅ「ち」とおちゃんとぅ、差し分きらっとおいびいたん。

 伝統組踊保存会ぬ兄者方(しいざかた)あ、実(じゅん)に、能(ゆ)う習(なら)あちゃんでぃ、思てぃ、肝(ちむ)ふぃじょういびいん。
 
 実に聞(ち)ちぐとぅやいびいたん。いっぺえ、にふぇえでえびる。

【語句】
越た月ぬ29日、琉球新報ホール於てぃ=先月29日、琉球新報ホールで
組踊「大川敵討」耳薬し、来ゃあびたん=組踊「大川敵討」を鑑賞してきました。非丁寧文「〜来ゃん」。
三年、首尾しちゃる新報社屋ぬ首尾備御祝ぬ催し物ぬ=三年前に落成した社屋の落成祝賀の催し物の
一いちとぅしちぬむぬやいびいたん=一つとして公演でした。非丁寧文「〜むぬやたん」。
「大川敵討」や組踊ぬ中んじん一番、長さい=「大川敵討」は組踊の中でも最も長く
また、んずみてぃ、長さる口んあいびいん=また、きわめて、長いセリフもあります。非丁寧文「〜口んあん」。
ただんちょうん、難かまらさる組踊やいびいしが=ただでさえ、難しくわずらわしそうな組踊ですが、非丁寧文「〜組踊やしが」。
プログラムぬ案内なかいや若手ぬ=プログラムの案内文には若手が
望なかいすんでぃち、あいびいたん=挑戦するとありました。非丁寧文「〜あたん」。
今あ、我が知っちょおる限りなかいや=今は私が知る限りでは
男やれえ、いいくる声変あいし後から=男なら、だいたい、変声後、
沖縄声しいゆすい、語韻にちいてえ、何ん=沖縄語的発声ができるし、声質については、何ら、
心配あ、せえ居いびらんたしが、ちゃんとぅ=心配はしていませんでしたが、ちゃんと、非丁寧文「〜居居らんたしが」。
口ん覚いてぃ、組踊らあしゃる胴持ち形ぬないがやあんでぃ=セリフも覚られて、組踊らしい身のこなしができるだろうかと、
思とおいびいたしが、上ば思いどぅやいびいたる=思っていましたが、杞憂でした。非丁寧文「思とおたしが」、「〜思いどぅやたる」。
また、士族発音ぬんなとおいびいたん=また、士族発音もできていまさした。非丁寧文「〜なとおたん」。
例れえ、開音「す」や「すぃ」=例えば、開音「す」(に由来する「し」)は「すぃ」
「つ」や「つぃ」んでぃち=(同じく)開音「つ」に由来する「ち」)は「つぃ」と、
「し」とぅ「ち」とお、ちゃんとぅ、差し分きらっとおいびいたん=「し」「つ」とはきちんと、区別されていました。非丁寧文「〜差し分きらっとおたん」。
伝統組踊保存会ぬ兄者方あ、実に、能う習あちゃんでぃ=伝統組踊保存会の先輩諸氏は実にうまく指導されていると、
思てぃ、肝ふぃじょういびいん=感心し満足しています
実に聞ちぐとぅやいびいたん。いっぺえ、にふぇえでえびたん=本当に素晴らしかったです。ありがとうございました。非丁寧文「〜聞ち事やたん」。

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 ある焼香(しゅうこう)於(う)とおてぃぬ事(くとう)どぅやいびいしが、あるっ人(ちゅ)ぬ「童(わらび)ん達(ちゃあ)から先(さち)に手押(てぃいうさあ)しせえ」んでぃ、みせえやびたん。
 
 何(ぬう)がやら、異風(いふう)なあやるむんでぃ思(うむ)とおいびいたしが、いちゃっさ、シマぬ毎(かあじ)、物言(むぬい)い様(よう)ぬ変(か)わゆんでぃ言(い)ちん、「童」とぅ「子(くゎ)」ぬ使(ちけ)え様(よう)やまあん、同(い、ゆ)ぬむぬおあらんがやあんでぃち、思(うむ)てぃ、くぬブログ書ちゅる次第(しでえ)やいびいん。

 「子」とぅ「童」ぬ違えみえ、うぬ裏返(うっちぇ)え言葉(くとぅば)、見(ん)じいねえ、能(ゆ)う分かやびいん。

 「子」ぬ裏言葉あ、親(うや)どぅやい、あんしまた「童」ぬうりえ「大人(うふっちゅ)」どぅやいびいる。
 日本語(やまとぅぐち)ぬ口語於てえ、「童」えいいくる死(し)に言葉なとおいびくとぅ、取(とぅ)受(う)き難(ぐり)さる筈(はず)えやいびいしが、うちなあぐち於とおてえ、うぬ二(たあ)ちぬ言葉ぬ違えみえ、でえじなんでぃん、ばちらあさびいん。

 二ちぬ慣用句(かがないくとぅば)、並(なら)びてぃなあびら。なあふぃん、取い受きい易(や)さる筈やいびいん。
「子」ぬ慣用句。
親子(うやっくゎ)、正(しょう)ん子(ぐゎ)、産(な)しん子、思(うむい)ん子、黄金(くがに)ん子、かみちん子、苗代違(なあしるちげ)えぬ子、種違(さにち)えぬ子、子(くゎ)ん達(ちゃあ)、汝(いゃあ)っ子(くゎ)、我(わあ)っ子、子産(くゎな)さあ、子守(くゎむ)やあ、赤(あか)ん子(ぐゎ)、ちかねえん子、白(しら)っ子、乳飲(ちいぬ)みん子んでえ。

「童」ぬ慣用句。
大人童(うふっちゅわらび)、女童(ゐなぐわらび)、童神(わらびがみ)、草刈(くさか)やあ童、やな童(わらば)あ、童肝(わらびじむ)、童名(わらびなあ)、童(わら)ん達(ちゃあ)、童んかい落(う)てぃ還(けえ)ゆん、童声(わらびぐぃい)、年寄(とぅしゅ)い童、ちっちゅう童んでえ。

注:子(くゎ)ぬ言葉ぬ頭んかい破裂音「っ」付ちきてぃ、「っくゎ」書(か)ちゅる風儀(ふうじ)んあいびいしが、うちなあぐちんまた昔からぬ書き言葉ぬ慣(な)りいぬある言語やいびいくとぅ、他所(ゆす)ぬ伝統的書き言葉ぬ慣りぬある言語んかい似してぃ、破裂音風儀ぬ記号や使(ちか)あらんようい、「くゎ」んでぃち書ちゃびいん。

【語句】
ある焼香於とおてぃぬ事どぅやいびいしが=ある法事でのことですが、非丁寧文「〜事どぅやしが」。
あるっ人ぬ「童ん達から先に手押しせえ」=ある人が「子供から先に手を合わせて」
んでぃ、みせえやびたん=と、おっしゃいました。非敬語「〜言たん」。
何がやら、異風なあやるむんでぃ思とおいびいたしが=何かが違うような気がしましたが、非丁寧文「〜思とおたしが」。
いちゃっさ、シマぬ毎、物言い様ぬ変わゆんでぃ言ちん=いくら、集落ごとに言葉が違うとはいえ、
「童」とぅ「子」ぬ使え様やまあん=「童」と「子」の使い方はどこでも、
同ぬむぬおあらんがやあんでぃち、思てぃ=同じではないのかと思い、
くぬブログ書ちゅる次第やいびいん=この記事を書いた次第です。非丁寧文「〜次第やん」。
「子」とぅ「童」ぬ違えみえ、うぬ裏返え言葉=「子」と「童」の違いはその対句を
見じいねえ、能う分かやびいん=みれば、明らかです。非丁寧文「〜分かゆん」。
「子」ぬ裏言葉あ、親どぅやい、あんしまた「童」ぬうりえ=「子」の対句は「親」であり、そして「童」のそれは、
「大人」どぅやいびいる=「大人」なのです。非丁寧文「〜どぅやる」。
日本語ぬ口語於てえ、「童」えいいくる=日本語の口語においては、「童」は殆ど、
死に言葉なとおいびくとぅ=死語になっていますので、非丁寧文「〜なとおくとぅ」。
取い受き難さる筈えやいびいしが、うちなあぐち於とおてえ=分かりづらいかもしれませんが、沖縄語では、非丁寧文「〜筈やしが」。
うぬ二ちぬ言葉ぬ違えみえ=この二つの語の違いは
でえじなんでぃん、ばちらあさびいん=あまりにも明白です。非丁寧文「〜ばちらあさん」。
二ちぬ慣用句、並びてぃなあびら=両語の慣用句を比較してみましょう。非丁寧文「〜並びてぃんだ」。
なあふぃん、取い受きい易さる筈やいびいん=もっと、分かりやすい筈です。非丁寧文「〜筈やん」。
「子」ぬ慣用句=「子」の慣用句。
親子、正ん子、産しん子、思ん子、黄金ん子、かちみん子=親子、実の子、産んだ子、愛し子、大切な子、不義の子
苗代違えぬ子、種違えぬ子、子ん達、汝っ子=腹違いの子、種違いの子、(産んだ)子たち、あなたの子、
我っ子、子産さあ、子守やあ、赤ん子、ちかねえん子、白っ子=私の子、出産する人(女)、赤子、養子、生まれて半年ほどで色白になる赤子等。
「童」ぬ慣用句=「童」の慣用句
大人童、女童、童神、草刈やあ童、やな童あ=大人子供、、婦女子、子供の守り神、草刈りする子供、いけない子供、
童肝、童名、童ん達、童んかい落てぃ還ゆん=子供ように純真な心、子供たち、子供に還る
童声、年寄い童、ちっちゅう童んでえ=子供ような声、年寄と子供、月下で遊ぶ子供等
注:「子」ぬ言葉ぬ頭んかい破裂音「っ」付きてぃ「っくゎ」んでぃち=注:「子」の語頭に破裂音「っ」を付けて、「っくゎ」と
書ちゅる風儀んあいびいしが、うちなあぐちんまた=書く例もありますが沖縄語も、非丁寧文「〜あしが」。
昔からぬ書き言葉ぬ慣りいぬある言語やいびいくとぅ=伝統的書き言葉のある言語ですので、
他所ぬ伝統的書き言葉ぬ慣りぬある言語んかい似してぃ=他の伝統的書き言葉を持つ言語の習慣に倣い
破裂音風儀ぬ記号や使あらんようい=語頭破裂音記号は使わず、
「くゎ」んでぃち書ちゃびいん=「くゎ」と表記します。非丁寧文「〜書ちゅん」。

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