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小説三昧

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羅漢中”三国志”

本棚の本を物色していたら、三国志に目が留まった。
小学生のころ、NHK人形劇の三国志に夢中になっていたのを思い出す。
早速手にとって読み出した。
これは面白い。
特に諸葛孔明が登場してからがぐいぐい読ませます。
また、敵の曹操が単純に悪逆無道の人物とは描かれていないところが小説の深みを増しています。
原作は膨大な紙数なので、訳者により内容を取捨選択されています。
今回読んだ立間祥介版は、400ページほどに抑えてあるので読み易かったです。
平凡社 世界名作全集 1
     「三国志」
     作者 羅漢中
     訳者  立間祥介
     昭和35年発行
 
1年がかりでやっと読了しました。
”ジャン・クリストフ”の女性版という位置どころです。
難解ですが、読み応え有ります。
主人公アンネットの生涯を縦糸に、
彼女を取り巻く家族(特に息子のマルク)、恋人、友人を横糸に紡いでいきます。
テーマは「闘え!!」。
わずかばかりのエサで権力の奴隷になるな。
会社も、社会も、国家も、戦争も
私利私欲に駆られたツマラン人間どもが他の多くの人々を搾取する為の道具でしかない。
支配の為に生み出された多くの似非価値観を一刀両断せよ。
闘わないと言うことはすでに死んでいるに等しい。
ただし、自己への不断の戦いを回避しない者だけが戦う力を得るのだ。
今なお現代人に対する強烈なメッセージを秘めています。
 
新潮世界文学 27 ロマン・ロラン(Ⅲ・Ⅳ)
             訳 宮本正清
             1969年発行
原書の発行年    1933年
           

勝小吉「夢酔独言」

こんな型破りの人間がいたんですね。
海舟の父です。
幕府要人で新政府に登用されたのは海舟ぐらいだとおもいますが、
誰からも好かれる人柄は父親譲りのものだったようです。
根っからの江戸っ子で、火事とけんかが飯より大好き。
そのけんかがめっぽう強い。
子供時分には家出をして盗人に着ぐるみ剥がされこじきをして4ヶ月放浪、
乗馬が好きで、毎日のように馬に乗り、
剣術は免許皆伝、
狭義心にあふれ、面倒見がよく、
医者がさじを投げた
息子の金玉を犬にかじられる(!!)と言う大事故では、
何日も付っきり抱いて看病し、見事完治させ、
素直な一面もあり、義理の兄から謹慎蟄居を命じられれば、
4年も座敷牢におとなしくしていたり、
その間に学問をかじって何とか字が書けるようになり、
それがこの唯一の著作に繋がり、
かと思えば、吉原狂いに嵌り、家の金をくすんで半年も逗留してみたり、
しかし、それを見守る厳しくも温かい慈父の目があり、
してみると、この小吉の父と言うのもスケールの大きな人です。
今の時代、こんな男はもう現れないのかな。
教育出版刊
「読んでおきたい日本の名作」
2003年12月初版
 
 

スタンダールは初めて読みますが、
デュマ、ユーゴー、ロランの偉大な作品群ですっかりフラン文学ファンになった私でございます。
当然期待していましたが、

はたして、実に面白い。
物語は地方の名家レーナル伯爵の家庭教師として招かれた製材所の息子ジュリアン・ソレルが、
機知と才能と勇気で、政界を牛耳るラ・モール侯爵の秘書にまで抜擢される立身出世物語を縦糸に、
レーナル伯爵夫人との不倫、ラ・モール嬢との恋愛を横糸に紡ぎだされます。
まさに手に汗握る展開で、一気に読ませます。

”パルムの僧院”も読むしかありませんな。

”罪と罰”の後半の面白さにつられて、読んでみましたが、
後味の悪い作品でした。
ドストエフスキーは革命前のロシア社会の堕落、腐敗を描きたかったのでしょうか?
主人公スタヴローギンの残忍な異常性格、
革命家気取りのピョートルの軽佻浮薄さ共に胸糞悪くなります。
退屈を我慢し、いつか面白くなるのではと読み続けましたが、
期待は裏切られました。
こんなに不愉快になった小説も珍しいです。
※新潮文庫・上・下巻・江川卓訳
 
 
 
 
 

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