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同じテーマーで1/23付のブログを書いた。この内容はライブドアー本体の有価証券虚偽記載の場合の株主の権利について書いた。その後にライブドアーの役員が逮捕された。逮捕事実は新聞報道によると、偽計、風説の流布罪であることが判明。以前のブログを少し訂正する必要がでた。以下に逮捕事実を考慮して記載する。
質問1
ライブドアーの社長らが逮捕された。今後もし上場廃止になれば、株主が大きな損害を受ける可能性がある。損害賠償が出来るか?
回答1
逮捕事実は証券取引法158条違反だ。この事実に違反した場合に株主が損害賠償が出来るという条文がない。しかし民法の不法行為に該当する可能性が高いので損害賠償が可能だ。しかし、この偽計、風説の流布と株を高く買わせた因果関係が議論となるので訴訟は相当複雑となろう。
質問2
もし今後捜査の過程で、ライブドアー本体の2004年9月期の有価証券虚偽記載(粉飾決算)で起訴された場合だとどうか
回答2
その場合は証券取引法24条の4(準用される22条及び21条)によると有価証券報告書に重要な事項について 虚偽の記載がある場合は、会社、役員、監査法人は連帯して賠償する責任があると規定している
但し21条2項に役員などが『相当の注意を用いたのに虚偽記載を知らなかった場合は責任がない』 という規定になっている。
今回のライブドアー本体の虚偽事実が報道されているとおりなら、「重要な事項」にほぼ該当するだろう。売り上げが100億前後で十数億の利益の付け替えがあったとすれば「重要な事項」に該当すると思われる。 訴訟は可能だし、勝訴の可能性もあるように思う。
質問3
幾ら損害額の請求ができるのか
回答3
買ったときの価格から、この事件が発生したことによって下落した額が請求できることになる
例えば買った価格が600円で、売った価格が300円とすればその差額となる。上場廃止になれば、その株式金額を幾らとするかは難しい。しかし理論的価値は算定できるので その価格が損害となる。
なお、株主の損害額についての争いがでたときは最終的には「損害がでたことが明確だがその額が極めて困難な場合は」に該当し民事訴訟法248条で裁判所が認定することが出来る条文がある。
ただ判決で、株主にも「過失相殺」され、減額される覚悟が必要だろう。
質問4
売ってしまった場合でも訴訟ができるか
回答4
その場合は買った時の資料と売った時の資料を保存しておればOK
質問5
もし会社が潰れ、役員も一文なしになったらどうなるのか?
回答5
相手が支払い能力がなければ、費用と時間の無駄になる。財産がない者から法的には取れない。ない人ほど強いものはない。
ライブドアーの一番の難しさは、会社が存続できるかどうかだ。
判決で勝訴しても、会社がつぶれればどうしようもない。優良子会社が残ればその株式や、テレビ会社の株式位が配当財源になるが、しかしその場合でも株主であるだけで当然に配当がない。訴訟して損害額を確定させる必要がある。
質問6
監査法人にはどうか
回答6
監査法人に請求が出来る条文になっている。どの程度関与しているかどうかだ。なお監査法人は賠償保険に入っているので、取れるかも知れない。 但し保険約款には、公認会計士が『故意、又は重過失』の場合は保険が降りないことになっている。 もし公認会計士も「グル」だと保険が出ないの可能性があるので要注意。
質問7
同じような有価証券虚偽記載を理由にしても訴訟は過去にあるか
回答7
最近では西武鉄道の虚偽記載事件の損害賠償事件がある
西武の場合はチャントした『実業』があったから、株主も損害賠償が出来る。現在も東京地裁で係争中だが。
質問8
それ以外はどうか
回答8
日住金の株主、ヤオハンの株主が訴訟をして和解をしている。日住金はたしか約20%で、ヤオハンは90%位で和解したと聞いている。
山一証券の場合は破綻会社との間で約20%で一部和解した。しかし監査法人への請求やそごうの株主の請求は現在も係争している。監査法人は相当の注意をもってしても発見できなかったとか、当時は引当金を積む必要がなかったなどの反論で長引いている。
質問9
集団訴訟が起こるか
回答9
どこかの弁護団が集団訴訟を呼びかければ応援する用意がある。しかし株主オンブズマンでは今のところ、積極的に弁護団を組織したり、株主への集団訴訟の呼びかけは考えていない。
株主数が多くて大変さが先にあると同時に、何より、勝訴しても取れる可能性が今のところ読めないからだ。
もし勝訴しても取れなければ、「泥棒に追銭」となり、株主に2次被害を与える。
質問10
今後、このような小額の多数の株主被害の救済訴訟についてどうすれば良いのか
回答10
規制緩和は結局のところ多くの投資家に損害を与える。規制緩和する場合は、事後救済制度を作りその上で規制緩和があるはずだ。わが国の規制緩和は、まず緩和ありきで、事後救済は放置されている。
アメリカの規制緩和を導入した結果、このような損害がでたのだから、訴訟もアメリカのクラスアクション制度を導入することだ。都合の良い場合は規制緩和と言いながら、他方では小額多数の事後被害者救済を放置するのは本末転倒だ。(今回は間に会わないが)
※直前の有価証券報告書によると個人株主が218,775人である。持ち株総数は582,251,880株(全体の55.5%)だから1人あたりは2661株だ。多くの個人株主は1000株以下だろう
これを見ると数万円から十数万円の損害の人も多い。初めての投資家も多いのでないかと思う。
今までは改革の旗手とか言ってライブドアーをほめ讃え、個人投資家を煽り、捜査が入ったトタンに自己責任と言って切り捨てる一部マスコミ、評論家には抵抗がある。
個人株主に殆ど知られていなったライブドアーに、これだけ多くの人に投資をさせた本当の被告は、ライブドアーを持ち上げた、マスコミや評論家や政治家ではないのか。
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