弁護士阪口徳雄の自由発言

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【NHKは公益通報者保護法に違反する第1号になる】

NHKは報道番組への政治家の介入問題を告発した長井チーフプロデューサー及び法廷でNHKの主張と違う証言をした永田氏らに対して、番組制作現場からはずすという。
緊急なメールが知人の学者から送られてきた。

もしこれが事実とすれば、NHKは公益通報者保護法に違反する第1号になる。

この問題については、さる3月30日に開催された参議院総務委員会におけるNHK予算審議の場で、山本順三議員が両氏の人事上の処分を迫る質問をしたのに対して、橋本会長が「この職員についての人事上の扱いについては、適切に対処したい」と答弁した。

長井チーフプロデューサーは2004年12月9日に、NHKコンプライアンス通報制度に基づき、外部窓口である弁護士事務所に通報した。同年12月17日、推進室から「調査することになった」との回答があった。しかし2005年年1月6日、外部通報窓口の弁護士から、「野島さん、松尾さん、伊東さんにヒアリングを申し込んだが、現在裁判で係争中なのでヒアリングは拒否された。」との連絡があった。

2005年年1月13日、長井チーフプロデューサーは記者会見をして、番組に対し政治家からの介入があったことや、報道前に改変されたことを明らかにした。
この詳細は次のサイトに記載されている http://www1.neweb.ne.jp/wa/kabuombu/nhk2.html

今年4月1日施行された、公益通報者保護法3条はマスコミなどへの外部通報を認める要件を次の通り定めた。
  『ニ ・・・・第一号に定める公益通報をした日から20日を経過しても、当該通報対象事実について、当該労務提供先等から調査を行う旨の通知がない場合又は当該労務提供先等が正当な理由がなくて調査を行わない場合』

長井氏の記者会見は上記条文に該当する。細かい点はともかく、番組が改変され、政治家の介入を真実と思ったことに相当な理由も十分ある。

3条は解雇を禁止する規定であるが、5条に次の通り定めた。
『第3条に規定するもののほか、・・・事業者は、その使用し、又は使用していた公益通報者が第3条各号に定める公益通報をしたことを理由として、当該公益通報者に対して、降格、減給その他不利益な取扱いをしてはならない』

要するに職場環境を変えることも『その他不利益取扱い』になる。

この法律は今年の4月施行だが、NHKなどの事業者はこの法律を守るべき義務がある。

永田氏が法廷で証言した場合も同じである。自己が真実と思うことを法廷で証言するのは国民の義務だ。むしろ真実と思わない事実をNHKの方針に沿って証言をする方が偽証罪に該当する。
法廷で証言した事実を捉え、要求する議員も議員だ。法治国家を否定する要求である。
これに迎合して、人事異動させるNHKもNHKだ。

長井氏は公益通報者保護法の施行される前から、この法律の手続きを守り、公益通報をしているのである。当時の竹中総務大臣は国会で、この法律は内部告発を保護する一番安全地帯を定めたと強調した。その一番安全地帯で行動していた長井氏を、乱暴運転で、不利益処分をしようとしている

定期的な人事異動の形をとっても、不利益処分を行うことがあってはならない。
法令順守(コンプライアンス)尊重義務はNHKのような、国民の受信料で維持されているが故により一層法令順守が求められる

NHKが公益通報者保護法違反を犯す第1号になる。これではマスマス国民の不信を助長する。
再考を望む。

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