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【国土交通省の予定価格の積算材料の価格を根本的に見直すべきだ】
7/4の毎日新聞朝刊に『橋梁工事:ピアノ線取引 利益二重取り40年』という記事があった
『橋梁(きょうりょう)建設に使用するピアノ線(PC鋼線)取引において、「標準の直径12.7ミリ裸線でキロ229円(今年6月)。一方、関係者によると、日本工業規格(JIS)を取得した中国製品の現地流通価格はキロ約90円に過ぎない。米国でも150円前後という。
国内大手の住友電工は、米国法人も鋼線を米国の公共工事に納入しているが「日本より2〜3割安い卸価格」という』内容だ。
私が注目したのは、このキロ229円が財団法人「建設物価調査会」などの定期調査によるという点だ。
公益通報者支援センターが2003年9月、財団法人経済調査会、並びに財団法人建設物価調査会の資材の価格の調査のあり方の改善を要請した。
さらに、財団法人経済調査会には公益通報(内部告発)を封じ込めるやり方はおかしいと。
財団法人経済調査会への要請内容
http://www006.upp.so-net.ne.jp/pisa/moushiiresho_01_0309.html
財団法人建設物価調査会への要請内容
http://www006.upp.so-net.ne.jp/pisa/moushiiresho_02_0309.html
この背景には『当センターに、昨年秋から冬にかけて、貴団体の価額調査において不正常なことが行われている、また、財団法人建経済価調査会との談合等があるので調査してほしい旨複数の関係者から通報がありました。当センターとしては、貴団体が公共工事の積算において重要な役割を果たしていること、まして談合していることについて関心を持ちました。しかし、この通報者らとは連絡ができなかったので調査活動を保留しました。その後、四国の生コン業界の関係者からも、貴団体らが生コン単価について実態とかけ離れた調査をしているという通報がありました。それ以降、当支援センターとしては、貴団体の調査方法のあり方について重大なる関心を持ち始めた』からだ。
以上の通報があったのは2002年秋から冬にあった。
通報どおり2003年6月に公正取引委員会よりこの財団は談合の排除勧告を受けた
http://www.jftc.go.jp/pressrelease/03.june/03061201.pdf
談合の公益通報が事実だった。そうするとこの時にあった価格調査の有り方に関する公益通報も事実だろうと思った。この公益通報は要するに『業界の言い値を少し下げて掲載するだけで、本当の市場調査を行なっていない』という内容だった。
真実がどうかはその通報者と連絡が出来ず、通報内容の真実性を証明することが出来なかった。
我々はあちこちの文献を調べ始めた。弁護士は仕事の関係で知人、依頼者が多様だ。予定価格を積算する情報を知る関係者からも一般的情報を入手出来た。且つ財団に信用毀損だとかの文句がつけられないように工夫をして、上記のような調査の有り方を一般的な内容で要請することになった。
今回の毎日新聞報道で、以前にあった公益通報の真実性の一端が証明された感じを受けた。我々の調査が当たっていることも一部証明された。このような記者の調査報道には本当に敬意を表する。
嬉しい限りだ
国土交通省はこれを機会に、予定価格のもととなる積算資料を一斉に、検証すべきだ。
国会の中に「公共工事の予定価格のあり方に関する特別委員会」を設置して国政調査権を発動して調査すべきだろう
業界から献金を受けている与党では無理なので、野党が、多くの学者、民間人や関係者の協力
をうけて、「公共工事の予定価格のあり方に関する特別調査チーム」を作るべきだ。
さもないと、談合排除で検察、公取委が一生懸命になっても、予定価格が高いのでは『もったいない』からだ。
毎日新聞を引用させて貰う
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【橋梁工事:ピアノ線取引 利益二重取り40年】
公共工事の資材で全国一律のキックバックが、初めて判明した。橋梁(きょうりょう)建設に使用するピアノ線(PC鋼線)取引。利幅が大きく、国民が長期間、不必要に高い基礎資材を買わされ、業界内で利益を分け合ってきた疑いが浮上し、国土交通省も調査に乗り出した。公共工事の闇が、また一つ明るみに出た。【武田良敬】
一般の商慣習でも「事後値引き」「販売奨励金」といったものはあるが、今回の取引は業界内だけの秘密事項として繰り返されてきた。しかもPC鋼線は、道路資材の中でも「世界有数の高値水準」といわれる。財団法人「建設物価調査会」などが定期調査し、公共工事入札の際の積算基準となる価格は、標準の直径12.7ミリ裸線でキロ229円(今年6月)。一方、関係者によると、日本工業規格(JIS)を取得した中国製品の現地流通価格はキロ約90円に過ぎない。米国でも150円前後という。
国内大手の住友電工は、米国法人も鋼線を米国の公共工事に納入しているが「日本より2〜3割安い卸価格」という。同社は日米の価格差について「日本は運賃が高いうえ技術保証料も乗せているため」と説明する。
「キックバックは40年ほど前から。利益の二重取りで、いつまで続くのかと思っていた」と、ある業界ОBは明かす。複数の関係者によると、PC鋼線を使う工法はフランスから導入され、50年代から橋梁で実用化した。メーカーも寡占状態で、まもなく施工業者へのキックバックがシステム化したという。
99〜03年度、旧日本道路公団へのPC鋼線納入シェアが6割を占めた定着具業者「アンダーソンテクノロジー」(東京都港区)は、各メーカーと「割り戻し」の覚書を締結し、キックバックを受けていた。工事後に「請求書」をメーカー側に送り、1〜2カ月後に仕入れ価格の約1割に当たるキロ22円を振り込み送金で受け取ってきたという。同社は「業界の慣行を継承した」と話すばかりだ。
毎日新聞 2006年7月4日 3時00分
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