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読売新聞の本日(7/27)の朝刊の記事だ。
『犯罪者に刑罰として社会奉仕命令、可否を法制審に諮問』
「法務省は26日、法制審議会(法相の諮問機関)に、犯罪者を社会の中で更生させるため、社会奉仕命令を刑罰として科す制度の導入などについて諮問した」
多様な刑罰に賛成だ。社会奉仕命令も賛成。刑罰に厳格な要件を定め、裁判官や検察官に裁量を認める刑罰は近代刑法に違反するという批判がある。その批判は一部妥当する。しかし、そうでもない、場面が多々あるのも事実だ。
10数年前に、僅か5700円の1回の無銭飲食の国選詐欺事件を受任した。無銭飲食ばかりの前科は10数犯だった。検察の求刑は正確な年数は忘れたがた、10数犯の前科を考慮して3年前後だったように思う。僅か5700円の無銭飲食で3年は常識がずれている。
私はその時に、この程度の無銭飲食に2年とか3年の実刑は間違っていると指摘した。
無銭飲食した食堂で、2日か3日働かせればよいではないか。社会奉仕命令で十分だと。無銭飲食された食堂の経営者も助かるし国家も、被告人を2年も3年も刑務所で監督する費用を考慮すれば、お互いに助かるという弁論をした。
但し、日本の刑事司法ではのような社会奉仕命令的な刑罰がないことが残念だという意見も付け加えた。
裁判官はこの弁論に共感してくれたかどうかは不明だが、判決は求刑の半分以下の1年6ヶ月以下の実刑だった。検察の求刑の半分以下だと実刑でも控訴するという検察の方針だと聞いていたが、1審で確定した。おそらく検察官も同じ意見だったのではないかと思った。
検察、裁判所にはこのような前科が極めて多い被告人の量刑基準があるらしい。
この基準によれば、同種の前科がくりかえしている被告人には、実刑が加算される
1回、2回、3回は起訴猶予、次は起訴されても執行猶予、再度の執行猶予。しかし執行猶予は法律的に無理となると次は懲役3ヶ月・・・・・・・・と増えてくる。前科10数犯ともなると懲役2年とか2年6ヶ月となる。今度は5700円でも、3年か3年6ヶ月前後だったという記憶がある。
このような、金額も僅かである無銭飲食事件などは、「刑罰として社会奉仕命令」等がピッタリの事件だ
覚醒剤事件なども、実刑が多い。覚醒罪の縁を切る為に「ダルク」という民間ボランテイァの団体が活躍している。このような民間団体で「矯正してもらう為に週3回、1年間通う」という刑罰というか任意の命令と言うかはともかく、あって良いのではないかと思ったこともあった。
このような民間団体も強制では迷惑な話となるが、その調整が要求される。
刑務所は矯正機能を喪失している面もある。
今までのような一律刑務所送りいう発想は、この際、大転換すべきだろう
いずれにしても、どのような多様な刑罰が妥当か、広く弁護士、学者はもちろん、多くの犯罪の更生に取り組む人からじっくり聞き、調査する必要があろう。パブりックコメントが最初から要求される事案だろう。
私などは、モトモト刑事司法は専門外だ。この数年前から、国選事件は年だから勘弁してもらった。国選事件もしないようでは、このような刑事司法に発言する資格はないがあえて、多くの関係者の呼び水の為に、素人の発言をした次第。
読売新聞を引用する
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犯罪者に刑罰として社会奉仕命令、可否を法制審に諮問
「法務省は26日、法制審議会(法相の諮問機関)に、犯罪者を社会の中で更生させるため、社会奉仕命令を刑罰として科す制度の導入などについて諮問した」
刑務所の過剰収容解消や出所者の再犯防止が目的で、制度改正が実現すれば、刑罰の体系が大幅に見直されることになる。
同省は、<1>犯罪者を刑務所に入れずに、ゴミ拾いや介護などの社会奉仕活動を刑罰として科す制度<2>仮釈放された受刑者の居住地を指定し、刑務官の監視の下に学校や職場に通うことを義務づける「中間処遇」制度――などを例に挙げ、導入の可否の検討を求めた。
一連の制度創設には、刑法や刑事訴訟法などの改正が必要だが、同省では「まずは何ができるかを見極めながら、順次法改正を進めていく」としている。
同省によると、昨年末の刑務所、拘置所の収容人員は定員の116%に達し、独居房に複数の受刑者を収容するケースも多い。だが、施設の増設は予算の問題もあり、思うように進んでいない。
法制審への諮問は、あらかじめ法改正案の要綱を作成して行うことが多く、今回のように、同省側が考える新たな制度の大枠を示さない形での諮問は異例だ。
(2006年7月26日21時11分 読売新聞)
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現代の日本では自由刑の限界があるのではないでしょうか?経済犯では罰金没収等の財産刑あるいは、資格剥奪・業務停止の行政処分の方がよりダメージが大きいケースが増えてきています。飲酒運転の犯罪においても、禁固刑よ懲戒免職・資格剥奪のほうが恐ろしいですよ。三菱自動車の欠陥隠蔽においても、罰金よりは、もし、販売停止処分3ヶ月の行政処分があったとしたら、こちらのほうが厳しい。
2007/3/15(木) 午後 9:01 [ 豊橋の輪隣人 ]
刑罰は何のためにあるのでしょうか?その一番の目的は犯罪の予防と思います。しかし、常習犯罪者には予防効果はないのでしょうね。窃盗犯はもうドロボーという職業になってしまっていますから、最高刑を死刑にしても窃盗は無くならないでしょう。ならば、累犯の処罰を累進させるよりは、社会奉仕命令のほうが処遇・矯正のためのコストパフォーマンスは良いと思います。
2007/3/25(日) 午後 11:49 [ 豊橋の輪隣人 ]