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国土交通省は橋梁談合事件で10%の違約金を談合企業には請求するという。
これを受け、本日(9/14)の朝日新聞の社説に、談合違約金について『談合違約金 不正退治の新たな手』と極めて現状の談合違約金を無原則に肯定的に 書いている。
この社説は今の国土交通省などの違約金が10%であることの現実を理解していない。
課徴金の6%も合わせて、合計16%の請求で談合企業に痛手になるかのごとき内容だ。
しかし、談合企業は違約金や課徴金の合計が20%でも、25%でもやはり談合をした方が得になる。
橋梁談合で違約罰、課徴金が請求されるのは、関東、東北、北陸の3地建分だけで、しかも過去3年分だけだ。
上記3地建の以前の30年前からの談合は不問。
さらに関西、中部、北海道、中国、九州地区の談合が摘発されていない。摘発され無かった地建では違約金などは請求されない。この地区では談合はやり得。
上記実態では、談合がばれて、課徴金、違約金が請求されても、やはり談合をした企業が勝ち。ばれなければもっと得。これが談合企業の論理。
朝日の社説が書くとすれば、公正取引委員会が摘発した3地建だけでなく、摘発されなかった地建でも、違約罰が請求できる。さらには過去3年分以外にも談合した過去30年分の違約金の請求ができる内容に、国土交通省の請負契約書には特約にすべき位は指摘すべきだろう。
違約罰の10%ごときの程度の甘い違約罰では談合企業は痛くもかいくもないという現実を指摘すべきだ。ちなみに、改革自治体では違約罰は20%が普通。
以下は朝日新聞の社説である
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談合違約金 不正退治の新たな手
川や海を渡る橋、高速道路の高架などを支える鋼鉄の橋げた。これらの工事をめぐって談合に手を染めた請負業者に、高い請求書が突きつけられた。
国土交通省と、日本道路公団を引き継いだ4法人が、38社に対して総額約67億円の「違約金」を請求した。
国交省などは、03年から契約書に談合を禁じる条項を加え、違反を摘発された発注先には工事代金の10%を払い戻させることにしていた。この条項を発動したのは、今年6月の道路表示板をめぐる13億円余の請求に続いて2件目だ。
談合でかさ上げされた額を払わされていたことが分かれば、払い過ぎた分は損害として賠償させるのが筋だ。今回も03年以前の分は別に賠償を求めることにしているが、被害額の算定に手間がかかる。これに比べ、違約金は手っ取り早く取り戻せる利点がある。
また、公正取引委員会も「課徴金」として橋梁(きょうりょう)メーカーに総額120億円を支払わせた。こちらは制裁として不当な利益を吸い上げるもので、金額は請負額の6%にあたる。今年1月の独占禁止法の改正で10%に引き上げられたが、それ以前の談合だったことから旧規定が適用された。
違約金と課徴金の対象がすべて重なっているわけではないものの、ダブルパンチを食う業者には大きな痛手だ。
公取委の立ち入り検査が入ると、その後の落札価格は18%程度下がるといわれ、談合による不当な利益の目安とされる。これに匹敵する額がまるまる吹っ飛び、刑事罰や株主からの代表訴訟などの追い打ちも予想される。
「やり得」「必要悪」という誤った意識を一掃するには、談合を割の合わないものにするしかない。
ただ、公共事業の発注にあたって違約金条項を入れることは義務づけられていない。閣議決定された指針で奨励するにとどまる。国交省など発注の多い中央省庁や特殊法人、都道府県でこそ定着したが、市町村はこれからだ。すべての契約に盛り込んでもらいたい。
橋梁談合は、業者を追及するだけでは終わらない。旧道路公団の分は元副総裁らが差配した「官製談合」である。官の責任も厳しく問われる。
旧公団側は、刑事裁判をにらみながら元副総裁らに賠償を求めることを検討している。民間企業ならば、法律に反する行為で会社に損害を与えた役員たちにあたる。責任がはっきりすれば、償いを求めるのは当然の話だ。
受注価格をつり上げる談合は、民間企業の間から競争を奪い去り、税金を無駄遣いするものだ。ましてや官製談合は、天下りを増やし、政治家との癒着を生む不正の温床になる。断じて許せない。
防衛施設庁事件など同様の談合は後を絶たない。検察庁や公取委による摘発、違約金や課徴金の強化などの手だてを組み合わせることで、談合を根絶させなければならない。
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