弁護士阪口徳雄の自由発言

裁判・社会活動の中で感じたことを発言します

公益法人

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現在の民法法人が通常の一般社団法人、財団法人への移行に関しても、厳しい制限がある。

整備法は一般法人に移行するためにも、≪認可≫という行政処分を通過しなければならないと定めている。(公益法人の場合は≪認定≫となっている点にご注意)

一般法人の認可を受けるためには≪公益目的支出計画≫を作成し、その計画が法律、規則に適合することが要件。

私はこの条文を読んだとき、現在の国の天下り公益法人は、公益認定はもちろん一般社団法人や一般財団法人にも認可されないのでないかと思った。

現在の中央省庁が認可した多くの天下り公益法人は、不特定かつ多数の者への貢献活動もしていない。だから公益認定もされない。

他方非常に多額の遊休資産もため込んでいる。
一般法人になるためにも、≪公益目的支出計画≫が法律に適合する場合でないと一般法人にも認可されない。

天下り法人への厳しい法律だと理解した。

ところが、やはり逃げ道があった。

公益目的支出計画に記載された実施事業等について、法第119条第2項第1号の「イ」「ロ」又は「ハ」に該当していることが要件。

「イ」「ロ」は厳しい要件である。

しかし「ハ」は
≪第45条の認可を受けた後も継続して行う不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与する目的に関する事業のための支出(イに掲げるものを除く。)その他の内閣府令で定める支出≫

とあり、これに対する事務局のガイドライン(案)は31回資料2によると

チャッカリと
『当該事業が、旧主務官庁の監督下において公益に関する事業と位置づけられており、「ハ」に該当するかどうかについて、法第120条第4項に基づき、行政庁は事業内容等必要な資料を添えて旧主務官庁に対し意見聴取を行うものとし原則として旧主務官庁の意見を尊重する」

として国の省庁がOKとすれば、それを尊重すると逃げ道を準備してあげている。

これでは、国の天下り法人は、昔のよしみで、OKとしてくれるが、普通の市民が作っている民法特例法人は、どのような意見が出されるか極めて不確実。

なおガイドライン(案)には

『ただし、旧主務官庁の意見において公益に関する事業であるとされたものが、指導監督基準等において公益に関する事業としてはふさわしくないとされた事業に相当すると考えられる場合においては、当該旧主務官庁の意見にかかわらず、実施事業と認めないこともありうる。この場合には、法第120条第5項に基づき行政庁が当該旧主務官庁に通知する文書に、その旨及び理由を記載する』

とあるが、これは天下り民法特例法人の場合には発動されず、市民の民法特例法人に発動の可能性あり。

公益法人改革は、≪民による公益推進≫という理念からすると、天下り法人には厳しく、普通の市民たちが作っている公益法人には優しくというのが、本来の公益法人法の改革の姿ではなかったか。今後の運用に注目する必要がありそうだ。
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整備法

第115条  特例民法法人は、第45条の認可の申請をすることができる。
2  第44条の認定の申請をした特例民法法人は、同条の認定をしない処分を受けた後でなければ、前項の申請をすることができない。

(認可の基準)
第117条  行政庁は、第45条の認可の申請をした特例民法法人(以下この款において「認可申請法人」という。)が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、当該認可申請法人について同条の認可をするものとする。

一  第120条第2項第2号の定款の変更の案の内容が一般社団・財団法人法及びこれに基づく命令の規定に適合するものであること。
二  第119条第1項に規定する公益目的財産額が内閣府令で定める額を超える認可申請法人にあっては、同項に規定する公益目的支出計画が適正であり、かつ、当該認可申請法人が当該公益目的支出計画を確実に実施すると見込まれるものであること。

(公益目的支出計画の作成)
第119条  第45条の認可を受けようとする特例民法法人は、当該認可を受けたときに解散するものとした場合において旧民法第72条の規定によれば当該特例民法法人の目的に類似する目的のために処分し、又は国庫に帰属すべきものとされる残余財産の額に相当するものとして当該特例民法法人の貸借対照表上の純資産額を基礎として内閣府令で定めるところにより算定した額が内閣府令で定める額を超える場合には、内閣府令で定めるところにより、当該算定した額(以下この款において「公益目的財産額」という。)に相当する金額を公益の目的のために支出することにより零とするための計画(以下この款において「公益目的支出計画」という。)を作成しなければならない。

2  公益目的支出計画においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
一  公益の目的のための次に掲げる支出
イ 公益目的事業のための支出
ロ 公益法人認定法第五条第十七号に規定する者に対する寄附
ハ 第45条の認可を受けた後も継続して行う不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与する目的に関する事業のための支出(イに掲げるものを除く。)その他の内閣府令で定める支出

二  公益目的財産額に相当する金額から前号の支出の額(当該支出をした事業に係る収入があるときは、内閣府令で定めるところにより、これを控除した額に限る。)を控除して得た額(以下この款において「公益目的財産残額」という。)が零となるまでの各事業年度ごとの同号の支出に関する計画

三  前号に掲げるもののほか、第一号の支出を確保するために必要な事項として内閣府令で定める事項

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