弁護士阪口徳雄の自由発言

裁判・社会活動の中で感じたことを発言します

地方自治

[ リスト ]

≪石原知事は新銀行東京の損害を私財を出して補てんすべき。新しく出資する400億円も、ドブへ捨てるたようなもの。この400億に住民訴訟をするべきだ≫

石原知事は、どうせ、破たんする危険性のある新銀行東京(石原銀行)にあと400億円を出資するという。追加出資の400億円もドブへ捨てたようなもの。

同じような事例で、興味深い平成20年01月28日の最高裁の判例がある。

この判決要旨は
1 銀行が,第三者割当増資を計画する企業から新株引受先として予定された当該企業の関連会社に対する引受代金相当額の融資を求められ,これを実行した場合において,同融資を決定した取締役らに忠実義務,善管注意義務違反があるとされた事例

2 銀行が,積極的な融資の対象であったが大幅な債務超過となって破たんに直面した企業に対し,同企業を数か月延命させる目的で追加融資を実行した場合において,同融資を決定した取締役らに忠実義務,善管注意義務違反があるとされた事例≫

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=35633&hanreiKbn=01

北海道拓殖銀行の役員が、破たんすることが予想される、会社に、担保もなく、関連会社の新株を引き受け金額を融資した役員に、回収できなかった融資金額の相当の賠償を命じた事例である。

石原知事も、回収できそうにない、銀行に、自己の面子で、巨額の金額を出資することは、この北海道拓殖銀行の旧役員とそっくりだ。

地方自治法は
第232条の2  「普通地方公共団体は、その公益上必要がある場合においては、寄附又は補助をすることができる」

と定めている。

石原知事の400億円の出資行為は、地方自治法上の「公益上必要がある」と判断される可能性もあるが、微妙だ。

高速船運航事業を目的として設立された第3セクターに巨額の金を出した市長の責任が問われた事例がある。

平成10年06月09日山口地裁判決は市長に賠償命令を出した

≪地方自治法242条の2第1項4号に基づき,元市長個人に対してされた損害賠償請求につき,補助金交付の要件である公益上の必要性に関する判断に当たっては,地方公共団体の長に一定の裁量権があるものと解されるが,地方自治法232条の2が公益上の必要性という要件を課した趣旨は,恣意的な補助金等の交付によって当該地方公共団体の財政秩序を乱すことを防止することにあると解される以上,その裁量権の範囲には一定の限界があり,その裁量権の逸脱又は濫用があったと認められる場合には,当該補助金の交付は違法と評価されることになるものと解される≫
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=01&hanreiNo=16188&hanreiKbn=04

平成13年05月29日広島高裁判決も一審を支持し、市長に賠償命令を出した
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=01&hanreiNo=15587&hanreiKbn=04

平成17年11月10日 最高裁判所第一小法廷はこの結論を逆転した。

≪市と外国都市との間の高速船運航事業を目的として設立された第3セクターに対する市の補助金の交付が地方自治法232条の2所定の「公益上必要がある場合」に当たるとした≫

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=01&hanreiNo=24986&hanreiKbn=01

しかし、この最高裁判決には、有力な少数意見もあり、なにより、一審、高裁で、反対の結論がでていた、微妙な事件であり、今後最高裁が同じ判決をするとは限らない。

特に、新銀行東京の設立は今から10年前とか15年前の銀行の貸し渋りの時代ならともかく、設立した時はおよそ、銀行の貸し渋りの時代ではない。しかも、普通の銀行が年3%4%の低利でもおよそ返せないと見た、会社や、倒産寸前の企業に年8%の高利で貸して、返せる企業があるはずがない。このような高利の金を借りる企業の大半は危ない企業。

このような年8%の高利でしか借りれないこと自体、その借りる企業の信用性にかかわる。キチントした企業は普通はこのような高利では借りない。

タマタマ、取引先が倒産し、巨額の不渡りを食らったが、本業がしっかりしているような企業なら借りても、返す力があり、銀行も貸す価値があるが、このようなケースは例外的。

(このような企業には普通は銀行は貸すが、例外的に、硬い銀行の場合は貸さないケースもあり、そのような場合は例外的に、この新銀行東京の存在価値がある。しかしこの新銀行はそのような方針ではなかった。石原知事の面子を重んじ、ひたすら無原則に貸し付けたようだ)

もともと本業や、経営者がいい加減な会社では、ドブに捨てるようなもの。

石原銀行の方針はソモソモ、ビジネスモデルとしても成り立っていない。最初から石原知事のメンツのための銀行。

都庁の職員もおそらく心の中では反対していただろうが、大きな声で威圧する石原知事の前では、茶坊主同然。

石原知事のポケットマネーで慈善事業で金を貸すならそれはそれでOK。
しかし東京都の金は税金である。

もし、議会で可決されたら、今回の追加出資の400億円はその支出段階で東京都に損害が生じたとして、石原知事や、これに賛成した官僚らに対して、都民は住民監査請求ができる。

出資してから1年以内に監査請求しないと請求そのもが却下されるので要注意。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
石原知事は3月7日の定例会見で、新銀行東京への追加出資に反対する都民の声が8割にのぼることなどへの感想を問われ、「都民の方々は詳細を知らない」などと批判逃れに終始した。

 6日までに都に寄せられた「都民の声」258件のうち219件が追加出資に反対だが、知事は「(来週の)予算特別委員会の議論で判断してほしい」と弁明。都内中小企業2200社が加盟する団体の調査で、57%が「早急に整理した方がいい」と回答したことには「答えたのは百六十数社で、全体の意思表示になるかどうか」とした。

 知事が私財を投じて責任を取るべきだ、という意見については「法律の体系の中でどういう責任があったかで、心情的に言われても世の中に通る話じゃない」と不愉快そうな顔。追加出資による再建可能性を質問されると「万全の保証はない。あとは努力次第」と述べた

閉じる コメント(2)

顔アイコン

転載します(^^)

2008/3/14(金) 午前 0:33 [ 閉店ガラガラ〜 ]

顔アイコン

たか某さん。転載ありがとう。
石原知事ほど無責任知事がいない。
これだけの損害を東京都に与えながら、当時の社長が悪いとか、俺が社長なら大もうけしたなどと責任を他人に転嫁する。戦前の軍部や今の中央省庁の官僚そのもの。

2008/3/14(金) 午前 10:58 [ abc*de*6 ]


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

話題の新商品が今だけもらえる!
ジュレームアミノ シュープリーム
プレゼントキャンペーン
ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事