弁護士阪口徳雄の自由発言

裁判・社会活動の中で感じたことを発言します

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五洋建設株主代表訴訟の和解が成立した。

本日、午後2時に東京地裁の司法記者クラブで次のようなレクをした。

1 被告らが会社に返還する金額が何故8800万となったか?

裁判長から≪政治献金は5900万円のうち、認められるのは平成12年の300万、平成13年の300万円合計600万。談合の課徴金1億6342万円のうち、もし今の時代なら全額だが、平成10年当時だからその半分である8200万が妥当≫という口頭の説明があった。

最後は文書で次の和解案が提示された。
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和解勧告案(金銭支払分)

平成15年(ワ)第26706号及び平成19年(ワ)第32106号損害賠償事件について、これまでの審理の経過、訴訟の帰趨、当事者の状況などに鑑み、和解による解決が相当と考え、被告らが支払うべき解決金の額については次の通り勧告する

(1)被告らは、利害関係人五洋建設株式会社に対して連帯して、金8800万円を払う
(2)上記金員の支払については、当事者間において別途協議する

平成20年4月17日

東京地方裁判所民事第8部

裁判長裁判官  難波 幸一 印
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2 『談合防止コンプライアンス検証・提言委員会』のような外部の者が入った委員会は過去、談合問題ではあったか?

企業は不祥事があると、最近では外部の弁護士や学者などをいれて、原因と再発防止策を提言するのは
当たり前になってきている。しかし、談合の不祥事については、未だ外部委員をいれて、談合に至った原因や再発防止策などが行なわれたことを聞いたことがない。

まして、株主らが推薦する外部委員を入れての再発防止策などを提言した企業は、未だない。

それが故に『談合防止コンプライアンス検証・提言委員会』の提言は、おそらく、ゼネコンや入札に参加する日本の企業の本当の『談合防止の内部統制システム』となるだろう。

今後の『談合防止の内部統制システム』の流れを変えるだろう。

原告弁護団は、過去の談合の問題のあれこれより、将来の真の『談合防止の内部統制システム』を作る方が重要と考え、和解した。

3 今まで、政党の都道府県連(支部)に献金をしないと宣言した企業はあるか?

こっそり献金を止めた企業は大手ゼネコンには2〜3社はある。しかし五洋のように、社会に向かって宣言、誓約した企業はない。社会に向かって宣言すると、自らの企業の政治献金の自由が奪われることになるので、宣言ができない。その点では、五洋建設の勇気を評価したい。

4 政党の都道府県連(支部)だけで、政党本部や、国会議員が主宰している政党支部が含まれるのか?

これらの組織への献金は含まれない。政党本部への献金は熊谷組の事件で完敗している。国会議員が主宰している政党支部は、今回の裁判では、遡上に登っていないからだ。

5 原告弁護団団長のコメント

弁護団長の松丸正弁護士は「談合と決別し、地方政界とゼネコンの癒着と手を切ることを宣言した。ほかのゼネコンも従うべき規範になる内容だ。

株主代表訴訟は企業改革に貢献できた一例でもある。

6 原告となった三宅さんの株主の感想。

企業の談合や、企業献金等の税金の無駄使いに対して、市民株主が株主代表訴訟を通じて、会社に対して、異議を述べ、発言できたことを嬉しく思う。代表訴訟をやって良かった。


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