弁護士阪口徳雄の自由発言

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談合

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≪全業者が同額を提示、不正の疑い 大阪府柏原市が公取委に報告≫(朝日新聞、2008年9月4日)

大阪府柏原市が、平成20年1月11日水道排水管布設工事 予定価格 20,052,000円として入札を実施。これに8社が「20,052,000円」の予定価格一杯で入札に参加した。抽選で、A社が落札したケースである。他数件がある。

予定価格は公表されていても、普通はあり得ない入札であろう。

予定価格が市場価格より安い場合もあるが、その場合でも、応札する以上、どこか1社か2社は予定価格より「2000円」安く「20,050,000円」で入札することは可能だ。わずか2000円位なら赤字と言える金額ではないからだ。

ところが8社全社が同じ金額などはあまりにも「人為的」

この時期以前は、最低制限価格で全業者が応札し、抽選で落札業者を決めていたという。

同じ抽選なら、予定価格一杯で応札し、抽選で落札業者を決めるなら「談合」ではないだろうという考え方もある。

落札予定業者を、予め決めるから談合となる。

予定価格一杯で入札しても「落札予定業者」を決めていないから「談合」ではないという論理である。抽選で決める以上、偶然に落札業者が決まるからだ。

しかし「入札談合等関与行為の排除及び防止に関する法律」第 2条4項で「入札談合」とは・・・【共同して落札すべき価格を決めること】も談合に該当するとしている。
 
≪この法律において「入札談合等」とは、国、地方公共団体・・・が入札・・・請負その他の契約の締結に関し、当該入札に参加しようとする事業者が他の事業者と共同して落札すべき者若しくは落札すべき価格を決定し・・・等により、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律、第三条・・・の規定に違反する行為をいう≫

実質的に競争を阻害していることは明白だ。

このような談合は普通は落札した業者は、落札できななかった業者に「下請け」「裏ジョイント」にいれ、仕事を配分している可能性が大である。

大阪地検が捜査に入ったという情報がある。
当然であろう。お粗末な「入札」と言える。

大阪府柏原市が公取委に報告しただけで、何ら自主的に「談合の疑いあり」とみて調査しないことは「怠慢」を超えて、異常である。官製談合ではないかと疑われる所以だ。

大阪府柏原市がただちに、外部委員を入れて今回の入札について調査する必要があろう。
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全業者が同額を提示、不正の疑い 大阪府柏原市が公取委に報告

 大阪府柏原(かしわら)市が昨年度発注した水道関連など10件の工事の指名競争入札で、すべての参加業者が事前に公表された予定価格と同額で入札し、市は「不正の疑いがある」と公正取引委員会に報告した。予定価格は落札可能価格の上限にあたり、市はこうした方法で落札価格を高値で維持し、業界の利益を図った新手の談合の疑いがあるとみている。大阪地検特捜部もこれらの事実を把握しており、近く、業者数人から事情を聴く方針。

 公共工事の入札をめぐる不正は、参加業者が事前の申し合わせで落札者を決め、ほかの業者が落札者の提示額を上回る価格を示す談合が一般的。10件は異例の入札となったが、市は提示額が落札可能な価格の範囲内だったことを理由にくじで落札者を決定。公取委に報告したものの、聞き取り調査などはしていない。自治体の入札改革に取り組む市民団体は「対応が甘い」と批判している。

 市によると、10件の落札総額は約1億円。昨年10月〜今年2月に入札があり、市内の計23業者が参加した。うち7件は水道の配水管の敷設工事で、それぞれ4〜8社が413万6千円〜2005万2千円を一斉に提示。道路の改良工事など3件も同様だった。
 市契約検査課はこうした状況を不自然と判断。独占禁止法違反と疑うに足る事実の通知を義務づけた「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」の規定に基づき、別の工事1件を含む11件について2月に公取委に報告した。どの工事も談合情報は寄せられていないという。

 ある受注業者は予定価格で入札した理由を「資材価格が高騰して必要経費が予定価格を上回り、本当はもっと高い価格で入れたい。一方、入札を辞退すれば目をつけられる。それでああいう形になった」と説明。事前の申し合わせは「ない」と否定した。
市は02年以降、漏洩(ろうえい)が起きないよう、予定価格を事前に公表してきた。10件の工事の予定価格は市のホームページでも閲覧できた。今回の事態を受けて、今年度からは事前に公表しない方法にした。岡本泰明市長は「談合の疑いがあると考えている。しかし、価格は範囲内だったので、聞き取り調査まではしていない。その後、制度を改革しており、何もしなかったわけではない」と話している。

 NPO法人「入札改革支援センター」(大阪市)の共同代表、阪口徳雄弁護士は「すべての入札参加業者が予定価格と同額を示したケースは初めて聞いた。もし、事前の申し合わせがあったとすれば独禁法などに抵触する疑いもあり、新たな談合の手口といえるだろう。業者への聞き取り調査をしていないのは市の怠慢だ」と指摘している。

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うーん、こんなケースは珍しいですね
当方九州北部地方の小さな土建屋ですが
こちらでも最低価格で業者がくじ引きになるケースは
多々ありますが、最高価格で全業者が並ぶなんて・・・

2009/1/21(水) 午後 9:51 [ - ]


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