弁護士阪口徳雄の自由発言

裁判・社会活動の中で感じたことを発言します

談合

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≪談合企業の独禁法コンプライアンス研修は外向けのパフォーマンス≫

談合の株主代表訴訟をしていると役員達は、社内で、まさか業界担当者が談合をしているとは知らなかった。談合担当者は、業界の担当者などと秘密にこっそり隠れてするので、役員は知りようがない。

しかも社内で、コンプライアンスプログラムを作り、職員には独禁法研修会を行い、談合は違法であると何回も研修を行っていた。

よって役員には責任がないと反論している。

従業員が会社のカネを使いこむような個人的犯罪の場合と違い、会社の為に談合しているのだから、全く秘密にすることなどはあり得ない。

独禁法に関する研修会も「談合が違法です」と教える形だけのもので、本当に談合と決別するようなものではないと原告達は反論している。

しかし、裁判官は、会社に勤務したことがないから、この役員達の言い分を信用しがちである。

ある談合事件を調べているとこのような役員の弁明が全くのにせものであるという面白い従業員の話にぶつかった。

この人は、ある大手の企業に勤務し、10年以上、業界担当をしていた。談合事件の発覚で、検察庁に逮捕された人の話である。

「談合に関与していたことはすべて事業部内では誰もが知っていた。会社の自分の机から各社の業界担当者に電話をかけ、受注調整会議の日時を打ち合わせたり、入札価格を連絡したりしていた。社内では、個室が与えられていたわけではないので、周りの職員も私の会話を聞くことができる状態であった」

「取締役部長の○○さん、××さんも、知っていた。経営計画を立てる段階から談合を前提にして、年間●件を受注し年間売り上げ目標を●●億円に設定しよう。利益率はaa%からbb%でとれるようにしようと談合を前提にして指示がくる」

私が関心を持ったのは、その企業が談合罪で公正取引委員会から摘発されたあと会社の対応である。

「会社はこのような不祥事が起こるたびに独占禁止法の研修会などが開催されるが、現場の職員からみれば
     『一体誰に対する教育なのか』
     『一体どこに対してアッピールしているのか』
本当に談合と決別するなら、取締役である部長自ら、私に対して今後受注調整会議に出席しないように指示すれば良いのに、このような研修は対外的なパフォーマンス以外の何物でもない」

コンプライアンス本部と当該事業部の合同の独禁法監査などが行われるが

「私が業界担当であることは百も承知しているにも関わらず、私の手帳を確認したり、私に対するヒヤリングを実施したりしない。全くやる気のない形だけのパフォーマンス」

「結局のところ公正取引委員会から摘発されるたびに、何か新しい手立てを外向けにパフォーマンスするものの、本気で談合と決別などしようという取り組みはなかった」

しかも、談合が発覚すると

公正取引委員会の調査の段階では、会社の意向を受けた●●弁護士から談合自体を否認するように言われた。

談合を認めたあとも、××弁護士からも
「基本ルールと組織の点については調書にしないようにして下さい」という指示があり、会社として独禁法の責任を免れようとしていたと」生々しい話が続く。

世間では、この従業員の話は常識だが、裁判所に入ると、この常識がなかなか通用しない。このような証人が法廷で証言してくれると、裁判官の見方も多いに変わるだろう。


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