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≪奈良県生駒市の前市長に懲役2年8月の実刑判決≫
生駒市(人口11万余)という自治体の首長の「政権交代」の結果、明らかになった事件。
奈良県生駒市の中本幸一前市長(1994年から2006年まで、3期12年)が2003年12月22日、「総合スポーツ公園」とかの事業用地名目で、タダ同然の山林を1億3480万円で生駒市土地開発公社に対して先行取得させた。
この土地は法的(保安林指定、市街化調整区域、地役権設定、宅地造成工事規制区域、環境保全地区)にも、物理的にも(高低差が著しく、進入する道路もない)開発不能土地=およそ山林として利用する以外にほとんど利用方法はない土地であった。
前市長は2003年春、突然「総合スポーツ公園」計画なるものを打ち上げた。前市長と親しい業者が、この付近の土地を地権者から、言い値で購入した。
生駒市に必ず売れるのだから、その業者が、タダ同然の土地をいくら高く購入しても採算の合う仕事。
この利権に生駒市の議員も入りこみ、その年の12月に、その業者が上記の通り生駒市開発公社に買わせた。
わずか半年で約1億近い金をもうけた。
中本前市長は、その業者から「謝礼」として1000万円を市長室で受け取り、背任罪などで逮捕起訴された。
この土地購入事件は、議会で当時、野党の議員から追及されたが、ウヤムヤにされた。
2006年1月の市長選で被告人の中本前市長が無党派の37歳の山下市長(弁護士)に負けた。 37歳の最年少市長誕生(地方自治1)
http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/25404742.html
山下市長は自治体の透明性や情報公開、入札改革などの改革の中で、この山林事件の真相解明にも取り組んだ。
山下市長の日記参照
http://www.city.ikoma.lg.jp/blog/
2006年4月から、この山林高額購入事件の住民訴訟が起こり、私も生駒市山下市長側で、この事件を受任し、関係者から事情聴取などを実施した。
山下市長の大きな改革のうねりの中で、口が堅い職員達も少しずつ当時の内容を語り始めた。
この動きの中で、この事件が「点から線まで」明らかになり、ついに大阪地検の特捜部が動きだし「線から面まで」全面展開となり、2007年5月に中本前市長が逮捕され起訴された。
今回の判決は、この事件の結末。
中本被告人の逮捕前の、2007年4月に生駒市の議会の酒井議員も市議会議員の投票日の当選当日の夜に逮捕された。
この議員は2006年2月の山下市長の初登庁日に
【酒井隆議長は「議会制民主主義だから、首長がなんぼ、いちびって走り回っても、議会がついて行かなければ何もならない」と冷ややかな態度。
「議会と市長は車の両輪」と返す山下氏に、「暴走しないようにやってほしい。両輪になるかどうかはあなたのやり方次第」とくぎを刺した】
と報道された。37才最年少生駒市長初登庁(地方自治2)参照
http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/25638351.html
皮肉なことに、山下市長に「暴走しないよう」にと言ったと伝えられた酒井議員の「暴走」が明らかになり逮捕、起訴された。
この酒井議員の判決は4/16になっている。
当然と言えば当然の判決だが、生駒市における「政権交代」がなければ、この事件はウヤムヤにされてしまった事件。
ドッチもドッチだとか言って、生駒市の有権者が投票しないで、生駒市の市長の政権交代がもしなかったとすれば、このような事件が明らかにならなかった。
自治体の首長の政権交代でもこのように、旧態の利権構造が明らかになるのだから、国の政権交代が起これば、どれだけの多くの権力を持っていた政治家や官僚が逮捕、起訴されるか。
国の政権交代の重要性が言われる所以だ。
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公園用地巡る汚職、前生駒市長に実刑判決(2009年3月16日15時07分 読売新聞)
奈良県生駒市の総合スポーツ公園用地売買を巡る汚職事件で、1000万円のわいろを受け取ったなどとして、加重収賄と背任の罪に問われた前市長・中本幸一被告(72)に対し、大阪地裁の西田真基裁判長は16日、懲役2年8月、追徴金1000万円(求刑・懲役4年、追徴金1000万円)の実刑判決を言い渡した。
背任罪で起訴された建設会社の旧「ウツミ」元社長・内海武正(62)、元社長・小松秀次(65)両被告も懲役1年2月(いずれも求刑・懲役1年6月)の実刑とした。
起訴状によると、中本被告らは前市議会議長・酒井隆被告(66)(公判中)と共謀し、2003年12月、ウツミが所有していた生駒市内の山林約4万平方メートルを同社の購入価格の3倍を超える約1億3500万円で市土地開発公社に先行取得させて市に同額の損害を与え、中本被告は謝礼として同社側から1000万円を受け取った、とされる。
同社側は贈賄罪の公訴時効(3年)が成立しているとして起訴されなかった。
中本被告らは捜査段階で容疑を認めたが、公判では否認。〈1〉公社の取得価格は妥当〈2〉1000万円は借金の返済――などとし、自白調書について「釈放などをちらつかせて作成された」と任意性を争っていた。
検察側は〈1〉取得価格は小松被告らの意向で決まった〈2〉借金の存在を示す証拠はない〈3〉自白調書はわいろ授受のやり取りが具体的で信用できる――などと主張していた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090316-OYT1T00688.htm
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