弁護士阪口徳雄の自由発言

裁判・社会活動の中で感じたことを発言します

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検察審査会の議決書全文。
政治資金オンブズマンHPにアップされている
http://homepage2.nifty.com/~matsuyama/20090617/kensatsu_shinsakai_giketsu.pdf

5/21施行された、改正検察審査会法で初めての議決である。

政治家の起訴、不起訴が、検察の「起訴独占主義」に委ねられていた=古い、古い、旧社会の一部に風穴があいた。

検察の不透明な起訴猶予処分に対して、検察審査会の委員の市民の健全な常識に委ねられることになったからである。

他方、今回の「他の被疑者」のケースのように、検察がまともに捜査しない場合に「起訴相当」決議は難しい。満足な証拠を集めていないからである。その結果、市民の怒りの「不起訴不当」決議になった。

検察審査会の「不起訴不当」決議に関する、検察の再捜査の義務があることは当然.
検察はこの議決を重く受け止めキチント捜査をして起訴すべき。

今後のあり方として、不起訴処分をした、同じ検察に再捜査を命じても、殆ど同じ結論になる可能性が大。

裁判所が「独立検察官」を選任し、新しい視点で捜査の補充をするスキームなどの法改正が必要となろう。しかしこれは今後の改正課題。

(注)引用、転載自由
ーーーーーーーーーーーーーーーーー]
平成21年(申立)第4号事件
申立書記載罪名   政治資金規正法違反
検察官裁定罪名   政治資金規正法違反
議決年月日     平成21年6月16日
議決書作成年月日  平成21年6月16日

     議 決 の 要 旨

審査申立人

 上脇博之外35名

審査申立人代理人弁護士

 阪口徳雄外29名

被疑者

(1) 國澤幹雄
(2) 泉 信也
(3) 氏名不詳(政治団体「新しい波」における政治資金パーティー券の対価の受入れ事務等従事者)
(4) 氏名不詳(政治団体「新しい波」における収支報告書提出事務等従事者)
(5) 政治団体「新しい波」(代表者二階俊博)

不起訴処分をした検察官

東京地方検察庁検察官検事木村匡良

上記披疑者らに対する各政治資金規正法違反被疑事件(東京地検平成21年検第10136号,第10137号,第10139号,第10140号,第 10143号)につき,平成21年6月1日上記検察官がした各不起訴処分の当否に関し,当検察審査会は,上記申立人らの申立てにより審査を行い,次のとおり議決する。

     議  決  の  趣  旨

本件不通訴処分は

1 被疑者國澤幹雄については不当であり、起訴を相当とする。
2 その余の被疑者らについては,いずれも不当である。

議決の理由

1  被疑事実の要旨

(1) 被疑者団澤幹雄は,西松建設株式会社(以下「西松建設」という。)代表取締役であったものであるが,他の者と共謀の上,平成18年6月21日から同年7月28日までの間,4回にわたり,西松建設において,衆議院議員二階俊博が代表者である政治団体「新しい波」に対し,「新しい波」が開催する政治資金パーティーの対価合計340万円の支払を新政治問題研究会及び未来産業研究会(以下「新政研等」という。)の名義で行い,もって本人の名義以外の名義で政治資金パーティーの対価の支払をしたもの。

(2) 被疑者政治団体「新しい波」は,政治資金パーティーを開催する政治団体、被疑者氏名不詳(政治団体「新しい波」における政治資金パーティー券の対価の受入れ事務等従事者)(以下「A」という。)は,「新しい波」が開催する政治資金パーティーの対価の支払を受け入れる事務に従事してしていたものであるが,被疑者Aにおいて,「新しい波」の役職員として,平成18年6月21日から同年7月28日までの間, 4回にわたり,西松建設から,新政研等の名義でされた政治資金パーティーの対価合計340万円の支払を受け、もって本人の名義以外の名議でされた政治資金パーティーの対価の支払を受けたもの。

(3) 被疑者泉信也は,「新しい波」の会計責任者であったもの,被疑者氏名不詳(政治団体「新しい波」における収支報告書提出事務等従事者)は,「新しい波」の収支報告書の提出等の事務に従事していたものであるが,両名は、共謀の上,又は,それぞれ重過失により,平成17年2月10日から平成19年3月27日までの間, 3回にわたり,「新しい波」の平成16年から平成18年の各年の収支報告書を提出するに当たり,各年に開催した政治資金パーティーの対価として新政研等の名義で支払を受けた合計838万円について,真実の支払者は西松建設であり,収支報告書に支払者を西松建設として記載すべきであるのに,これを記載せず,又は新政研等を支払者として虚偽の記入をした収支報告書を東京都選挙管理委員会に提出したものである。

2  当検察審査会の判断

(1) 被疑者國澤幹雄について

検察官は,被疑者國澤が上記1「被疑事実の要旨」(1)として記載した事実を認め,同人が自白して反省していることや,同種の政治資金規正法違反で公判請求済みであることを理由に,起訴猶予と裁定している。

しかし,当検察審査会は,検察官のかかる判断を首肯することはできない。すなわち,検察官は,被疑者國澤が別件で起訴されているから,起訴猶予であるというが,バランスを保つため起訴すべきである。また,検察官は,本件を起訴しても、求刑上も量刑上も変わちないと言うが、説明になっていない。十分な証拠があるのに,起訴猶予は納得できない。この事件は,この事件として責任を取るべきである。自白して反省しているという理由で不起訴にしているが,政治にかかわる問題だけに,すべての部分を公の法廷で説明した方が、国民全体が納得するのではと思う。よって,被疑者國澤については,起訴相当であると考える。

(2) その余の被疑者らについて

被疑者國澤について起訴を相当とする場合,同人の犯罪事実に関与したその余の被疑者ら(両罰規定により処罰の対象となる政治団体「新しい波」をも含め)についても,慎重にその刑事責任を検討されるべきものであるが,―件記録を見る限り、この関係で捜査が尽くされているとは到底言えないとの印象が強い。そして,現在の日本において,強い政治不信が見られるという政治状況を踏まえると,本件のごとき,政治資金規正法遠反事件については、さらに踏み込んだ捜査が期待されるものと考える。

被疑者國澤を除くその余の被疑者らに関する本件不起訴処分については、検察官の再考を求めたい
よって,上記趣旨のとおり議決する。

東京第三検察審査会

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閉じる コメント(8)

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国民の1人として、「政治資金オンブズマン」の行動に賛同します。

2009/6/18(木) 午前 1:28 びとう さとし

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初めまして
政治資金オンブズマンは、当然、以下の明らかな政治資金規正法違反についても告訴・告発を行ってくれると信じています。

鳩山代表に「故人」献金? 少なくとも5人、120万円
http://www.asahi.com/politics/update/0616/TKY200906150338.html

検討をするまでも無く、明らかな政治資金規正法違反の事案ですので、早急に告訴・告発をお願いします。

2009/6/18(木) 午前 8:24 [ xx_**s_w*xx ]

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さとしさん
激励ありがとう。
[ xx_acs_w_xx ] さん
政治資金オンブズマンは「業界」と「政治家」の癒着に関する「胡散臭い」場合の規正法違反は告発しますが、鳩山代表はそのような嫌疑でもあるのですか?
あれば教えて下さい。

なお、貴方がそのように信じるなら、私たちに要請をしないで、刑事告発するのは誰でもできますから、貴方がされてはどうですか?

2009/6/18(木) 午前 10:03 [ abc*de*6 ]

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お返事ありがとうございます。

政治資金オンブズマンの目的
http://homepage2.nifty.com/~matsuyama/seizisikin_a.html
>政治家とカネの問題のうち、主として国会議員に関する問題を調査、監視、研究、提言し、問題のある事例については告発、告訴、その他法的手段を講じて追及する。

政治資金オンブズマンが、
>「業界」と「政治家」の癒着に関する「胡散臭い」場合の規正法違反は告発
というのはどこにも書かれていないようですが?先生の思い違いでは?

>刑事告発するのは誰でもできますから
誰でも出来ますが、一般市民である私には、専門的な情報を集めるためのノウハウ、また、この事実を効果的に外部に問題提起するためのノウハウを有するものではありません。私が行うよりも、既に公益奉仕として活動している先生のような方が告訴告発をする方が、効果的に専門的情報を集めることも外部へ効果的に問題提起することも容易でありかつ可能だと考えられるとおもうのですが。

2009/6/18(木) 午前 11:37 [ xx_**s_w*xx ]

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政治資金オンブズマンは、当然、以下の明らかな政治資金規正法違反についても告訴・告発を行ってくれると信じています。
鳩山代表に「故人」献金? 少なくとも5人、120万円
検討をするまでも無く、明らかな政治資金規正法違反の事案。
⇒どこが明らかな政治資金規正法違反なのか、具体的に説明していただきたい。規正法のどこに抵触するのか。具体的に指摘していただきたい。明らかな政治資金規正法違反とは何を根拠としているのか。
物事はよく自分で咀嚼して、よく調べてから発言しないと「あほ丸出し」になるから注意した方がよい。
自分がおかしいと思えば同士を募って、専門家に相談して問題提起すればいいのでは。人のふんどしで相撲は取れないと思うが。

2009/6/19(金) 午後 3:42 [ - ]

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kai*asu*14*さんへ
はじめまして

>規正法のどこに抵触するのか

政治資金規正法
第二十二条の六 何人も、本人の名義以外の名義又は匿名で、政治活動に関する寄附をしてはならない。
3 何人も、第一項の規定に違反してされる寄附を受けてはならない。

これに抵触するのだけははっきりしています。具体的に、違法性がない場合が存在するのかとか実務的にどうなのかといった詳しい話までは分かりませんが、少なくとも「誰でもわかる」法律の「文言」に明らかに抵触しています。日本の法律上、死人には権利能力がありませんから、死人の献金はありえないことです。ですからこの献金は明らかに別人名義の献金です。

献金した人或いは受け取った側のどちらを告訴・告発すべきなのかも今回の事例では良く分かりませんが、少なくとも法律に触れるのだけは明らかだと思います。

>よく調べてから発言しないと「あほ丸出し」になるから注意した方がよい。
ご忠告感謝します。が、貴方にも同様のご忠告を差し上げます。

2009/6/19(金) 午後 5:24 [ xx_**s_w*xx ]

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連投申し訳ありません

>自分がおかしいと思えば同士を募って、専門家に相談して問題提起すればいいのでは。
この件には、時効とかそういうことだってあるんでしょうし、このweb記事を印刷して検察庁に持っていって、告訴・告発したいんですがといっても、きちんと捜査してくれるかどうか良く分かりませんし、不起訴になっても検察審査会へどのようにすれば良いのかとか、法律の知識に乏しい一般人が行える行動の限界をはるかに超えていると思いますが?それに阪口先生は政治と金の専門家だと思いますが?

政治資金オンブズマンは、専門知識に乏しい一般市民に代わって政治資金関係の問題を取り上げる機関だと思うのですが、そうではないんですか?そうではないのなら仕方がないですね。

ただ、少なくとも弁護士の公益活動というのは、そういったものだと勝手に想像していたので、そういう想像自体が間違いならば、あきらめる他ありません。

2009/6/19(金) 午後 5:25 [ xx_**s_w*xx ]

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匿名で恐縮です。私は、検察審査会による起訴強制制度自体には反対なので、
http://kentaro-0013.blog.so-net.ne.jp/2009-05-31
これまでの、特別公務員職権濫用罪のみに認められていた準起訴制度を、収賄関係に広げる等でよかったのではないかと思っていますが、なにせ、頑張ってください。

2009/6/20(土) 午後 2:27 [ ook**yah ]

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