弁護士阪口徳雄の自由発言

裁判・社会活動の中で感じたことを発言します

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≪小沢幹事長の政治資金規正法違反で検察審査会は起訴相当を議決するか≫

この件で取材がかなりあるので感想を書く。時間の省略の為である。

結論は「起訴相当の議決はないだろう。あっても不起訴不当決議。もしかすると不起訴相当決議」ではないか。

第5検察審査会に関する特別の情報はない。

昨年、二階自民党議員関連で、西松建設元社長は起訴相当決議になった。元社長の場合は証拠があるが、検察が特別の情状により「起訴猶予」にした事件。

小沢秘書関連事件では元社長や秘書が起訴されているのに、二階議員への寄付を元社長を起訴しないのは不当。起訴相当となった。

国沢「起訴相当」議決(政治とカネ155)
http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/59960793.html

他方、パーテイ券の購入問題などでの二階議員関連の秘書などは、全て不起訴不当決議になった。

検察審査会の議決書(政治とカネ156) 参照
http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/59962018.html

二階秘書も不起訴「不当決議」(政治とカネ162)
http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/60271731.html

この議決理由は【一件記録を見る限り、この関係で捜査が尽くされているとは到底言えないとの印象が強い・・・・,現在の日本において,強い政治不信が見られるという政治状況を踏まえると,本件のように,パーテイー券を本人の名義以外の名義で購入した側のみを処罰するのは納得できない。政治資金規正法津反事件については,さらに踏み込んだ捜査が期待されるものと考える】

市民11人の市民常識からすると、おかしいと思ったことは確実。しかし検察審査会の委員の常識も証拠・法律を離れて、起訴相当とは言えない。審査会に提出された記録から、有罪に持ち込める証拠がなかったからであろう。
(この結論は検察はまともに捜査しなかった結果であるが)

二階議員の秘書に関する検察審査会の不起訴不当決議(起訴せよとならなかった決議)をみて、市民の常識は健全だと思った。

何故なら、有罪に持ち込めない事件を『起訴せよ』とまでは言えないし、市民も「感情」ばかりで判断していない証拠であると思ったからである。

これに対して、今回の小沢議員の場合は、検察はあらゆる強制捜査を尽くしたが、有罪にできる証拠がないと、検察は不起訴の結論になった。

今回の小沢議員の不記載に関して、同議員は秘書と共謀している事実は完全に否定している。

小沢議員の弁明が社会的、常識的におかしい、過去の説明とも違っても、有罪にするための証拠には、その「常識」は刑事裁判では通用しない。小沢議員が否定していても、それを別の証拠で「関与していた事実=証拠」が必要になるからだ。

検察は強制捜査までしたのに、物証はなかった。

あとは、小沢議員の秘書が不記載、虚偽記載に関して、どの程度関与したかについて秘書が「供述」しているかどうかが、有罪に持ち込める最大のポイント。

ある新聞などでは、秘書が小沢議員に収支報告書を提出することを報告し、「虚偽記載」の承諾があったとかの「供述証拠」があると報道していた。

だから当然に有罪になる。よって起訴すべきというような報道が相当あった。
(真実はそのような供述があったのかどうかは不明だが)

秘書が、単に収支報告を出すことを小沢議員に報告したとしても「不記載」又は「虚偽」記載の収支報告書を総務省に提出することを小沢議員が承諾していたことになるかどうかは別である。

小沢議員からすれば、「提出をよろしく」と言った程度であると反論されると裁判所は「不記載」「虚偽記載」まで承諾して提出を共謀した証拠とは認定できない。

今回の小沢議員に関して検察が強制捜査した秘書などの供述調書にどのような内容が記載されていたのかは全く知る由もない。

新聞などに掲載されている「リーク情報」がどの程度信用して良いのかは全く不明。

しかし、各紙に「リーク」報道された通りであっても、不起訴不当はあっても、起訴相当の議決はないだろうというのは検察審査会に異議申し立てしたことのある弁護士の経験からする「常識」。

検察審査会の11人の市民常識はマスコミほど「感情」から判断するとは思われないからだ。

ただ、検察審査会にどの程度の秘書の供述調書=証拠が開示され、その証拠が不明である以上、検察審査会の構成員がどのような結論を出すかは全く不明。

秘書の供述証拠をみないでの、予想だから当たる場合もあるが、当たらない場合もある。
ご勘弁を!

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僕も同じような意見を書きました。http://hatumeika.cocolog-nifty.com/blog/
ところで、僕は弁護士でないので良く分からないのですが、小沢さんの事件で、検察が大久保秘書の訴因変更を申し立てた(西松事件の裁判が無罪判決が出そうなのでそれを防ぐべく?、検察が今回の虚偽記載と一緒に判決を出すように起訴事実の変更を申し立てた)という記事があったのですが、これは「訴訟の併合」ということでしょうか?
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100204-OYT1T01182.htm?from=any
せっかく西松事件で無罪判決が出そうなら、そのままやればいいのにと思いますが、原告は拒否できないのでしょうか?(こちらのブログの昨日の記事で、政府からの時間引き延ばしのための訴訟の併合の申出でを原告が拒否したとかありましたので、ちょっと思い出しました)。

2010/2/19(金) 午後 10:49 [ rada ]

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[ rad*75j* ] さん。
私より先に同じ内容を書かれていたのですね!驚きです。
若い時に法務の仕事をされていただけありますね。

≫議論の前か途中に弁護士か裁判官か

これは裁判所が選んだ審査補助者の弁護士です。裁判官はこの場には登場しません。

証拠の評価に関しては、検察と市民の判断が違う場合はおこりえます。明石花火大会歩道橋事件などがその一例です。ただ、起訴相当議決は11人中8人以上の賛成が必要ですから、『起訴相当議決』は一部小澤憎しのマスコミが期待するほど簡単ではないのです。

2010/2/20(土) 午前 9:44 [ abc*de*6 ]

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[ ESQ ] さん
≫私のブログは引用、転載は自由ですのでよろしく

[ ESQ ] さんのブログを訪問させて貰いました。
弁護士の方で、貴方のようなブログがあるとは知りませんでした。
非常に幅が広く、興味深い内容ばかりです。特に海外の目から見た日本のあり方や報道内容の問題点などは参考になります。

今後は時々訪問させて貰います。

2010/2/20(土) 午前 10:16 [ abc*de*6 ]

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「個人発明家」さん.トラックバックありがとう
貴方の意見には基本的には賛成です。
検察と市民の意見にはそれほどの違いが生じることはあり得ません。ある事実(今回では共謀=A)を直接証明できる証拠がない場合はその共謀事実を他の間接事実(B,C,D・・)から推認する方法を取ります。このB、C、Dの間接事実から「共謀=A」事実を認定できるとみる人と、否、それでは認定できないとみる人と、かなり各人によって違いが生じると思います。裁判官でも地裁は無罪で高裁は有罪と分かれるのはこの為です。小沢幹事長が土地を買うカネを銀行から借りたと最初は言いながら今回は自分のタンス預金と変えた事実からでも、小沢は今回の虚偽記載を知っていたはずというような乱暴な主張をする無知な記者もいます。
このような知っていたはずという認定は刑事事件ではあまり意味がありませんが結構裁判官でも認定します。
その結果、本当は知らない場合でも、知っていたはずである=嘘を供述していると認定するケースもあります

2010/2/20(土) 午後 9:50 [ abc*de*6 ]

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追加です。
現場の捜査にあたった検察官達はBCD・・の事実からでもA事実を認定でき、起訴できると思ったのではないかな?

現場で必死に捜査している検事と、冷静に上から捜査の報告を受ける検事との間に、同じ事実(BCD・・)から推認する事実(A)を合理的に推認できるという見解と、その程度では合理的に推認できないという立場に分かれたのではないかな。

上記のような証拠に関する評価の違いもありますが、今回の件は、モトモト上の検事達は「強引な捜査」と見ていた可能性もあります。

私達のような政治家の政治とカネ問題を厳しく追及している弁護士達から見ても今回の強制捜査は???
と思うほどですから、上の検事達は私達以上に???
と思ったのでないかな。

これが私の「検察の強制捜査はなんぼないでもやり過ぎ」というブログになっています

2010/2/20(土) 午後 10:06 [ abc*de*6 ]

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共謀事実ではないですが、M建設の裏金授受に関するリークは報道をつなぎあわせれば間接事実として完璧だったのではないでしょうか?
それでも石川議員が認めなかったのは???
なにがなんだかわかりませんです。
正直に言いますけど、私はホテルの喫茶店での金銭授受に大笑いしました。
なんなのだ、そのネタはと。
そしたら、その後弁護士さんが大真面目にココで議論されているように感じましたので、プロの見方とのギャップに驚きました。

2010/2/21(日) 午前 8:51 [ war*ga*i75* ]

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>結論は「起訴相当の議決はないだろう。あっても不起訴不当決議。もしかすると不起訴相当決議」ではないか。

起訴相当が出ましたね。
報道ではよくわからないのですが、供述調書を否定し知らなかったはずがないとの理由だと感じました。
まあその感覚は否定しませんが、公判をどの様に維持するのか興味があります。

2010/4/27(火) 午後 7:33 [ war*ga*i75* ]

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