弁護士阪口徳雄の自由発言

裁判・社会活動の中で感じたことを発言します

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裁判員裁判で初めての無罪がでたという。
この裁判に裁判員がどのように無罪に「貢献」したのかは未だ不明。 
 
私は以前にブログで素人の人の方が、職業裁判官より、無罪率が高い傾向があることをアメリカのシカゴプロジェクトの調査結果を引用して述べたことがある。
 
裁判員は事実認定が劣るか(司法・裁判27)
 
この調査結果によると、どちらかというと素人の陪審の方が、職業裁判官より、無罪率が高い結果を教えられた。職業裁判官は毎日、刑事被告人と接する。陪審員は一生に1回だけ被告人を裁く立場におかれる。慣れ新鮮さの違い、被告人の言分を慎重に聞くかどうかの違いではないかと思った。
 職業裁判官は完全に有罪の証拠がある事件でも公判廷で「無罪」の主張をする多くの被告人に接している。仮に真実、被告人が無実の場合に、公判廷で無罪の主張をしても、「またか」という慣れが生じ、公判廷の被告人の言い分を慎重に吟味しない傾向がある。この結果多くの冤罪が生じている。 
裁判員はこのような傾向がない。一生に1回だけ刑事被告人の言い分を聞く。慎重にならざるを得ない。 
 
事実認定の問題に関して論じれば、裁判員は、被告人の犯罪、言い分を「自分がその現場に立ち会えばどうするか」という普通の市民の経験・立場から物を見、事実認定をする。被告人と同じ目線で判断する
 
他方職業裁判官は、育ち、学歴、裁判官という「聖人君子の生活」をしていると、普通の被告人=市民の立場に、ナカなか立てない。少しでも被告人の行動、弁明に矛盾があると「自分ならそのような行動をしない」=「嘘を言っているのでないかと疑う」」傾向が強い。
 
職業裁判官は被告人と殆ど互換性がないのに対し、裁判員は被告人と互換性がある。
 
普通の市民が犯しやすい犯罪の場合には、裁判員はその犯罪行為に≪同情≫≪理解≫を示し、無罪、軽い刑罰を選択する。他方普通の市民が滅多に犯さない犯罪の場合は、刑罰が重くなる傾向が強い。
 
どちらにしても、刑事判決に裁判員が参加することは、それなりにうまく機能し初めている印象を持つ。
 

裁判員裁判で初の全面無罪判決 千葉地裁

2010年6月22日11時26分朝日新聞
 覚せい剤を輸入したとして覚せい剤取締法違反と関税法違反の罪に問われた神奈川県相模原市、会社役員安西喜久夫被告(59)の裁判員裁判で、千葉地裁(水野智幸裁判長)は22日、無罪(求刑懲役12年、罰金600万円)を言い渡した。裁判員裁判で全面無罪が言い渡されたのは初めて。
 検察側は、安西被告が2009年11月1日、覚せい剤約1キロをボストンバッグ内のチョコレート缶に隠して、マレーシアから成田空港に持ち込んだ、と主張していた。
 
 裁判では、ボストンバッグに覚せい剤が入っていることを安西被告が認識していたかどうかが争点となり、安西被告は否認していた。

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広島の例の裁判の一般市民の反応を見ると。到底、一般市民が、被告人の立場に立ってなどと到底思えません。

2010/6/22(火) 午後 3:28 [ おみぞ ]


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